2017-05

enantiomorphic

集中を要する仕事が積み上がり、みゅーっと頭痛がひどくなる。
手湿疹は足にも広がり、祭りはまだ継続中。
帰りは歩けないほど足がパンパンだ。

でも気持ちはフラットだ。
不思議だなあ。
おはようございますも、お先に失礼しますも、言わなくていい訳じゃないけど
まあ言わなくてもいい。
遅刻しても、ふわっと実験台の前に座り、がりっと集中して、すわっと帰る。
人の目や声を気にしないこと、ピペットとDNAだけを見ること、昼休み本を読むこと、近づきたくない部屋には入らないこと。
そうするだけで、ノイズの中でも一人を保てるのだと分かった。

それはもう少し外の世界に広げても同じことだろう。

先日明石にみんなで行ったとき。
初めて、自分の血のつながった姪っ子を抱っこしたのだ。
あれ?と思った。
急に40年前にワープ。
今はお母さんになった妹をずっと小学生の僕は抱っこしていたのだと。
普通にあやせたのは衝撃だったな。
おとなしい全然泣かない子供だったからかな。

先日、小田急線で目の前の若いお父さんと三歳くらいの男の子が座っていて。
よくもそれだけむずがれるなと30分くらい泣き叫んでいた。
彼曰く、電車が怖いのだと。
論理回路がつかめない、けどそういう子供もいるのだろう。

フラットになったといっても、僕の血肉を分ける恐怖は決して拭えないのだし。
人それぞれでいいのです。
血肉を分けた人に対して何も言う権利もない。
同時にその選択を理解する必要もない。
一方で決して分けない人も、何も言われる筋合いもない。

ただしこれを自由選択だとみとめないことに対しては、拳を挙げ続ける。

**

本当に心揺さぶる本を探している。

家の中にあるはずなんだ。

小説じゃなくてもいい。

感度の鈍った僕にでも
理解力が低い僕にでも
書かれない物語の翼を広げるような、心の奥底から滂沱の涙をこぼすような
そんな本が家にはある。
だって未読が9割くらいあるのだもの。
既読でも忘れてしまったものも山とあるのだもの。

なので、小人に阻まれながら、夜ごと本棚を漁っている。
海は深く、森はやさしい。





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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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