2017-06

りある新発見

昨晩の投稿について。

実はよくよく素氏に確認したら、この件は既に判明していたことが、判明(呪)。
が、別に二つ発見がありました!

まず「ミニヨン」を潮出版社の『ゲーテ全集』 山口四郎訳の当該箇所。

君知るやかの嶺 雲の桟道《かけはし》
霧深き道には騾馬《らば》の歩みおのずから遅く
洞窟《いわや》には龍の古き族《うから》棲み


ルビは少し違うのですが、黒死館本文とそっくり!
何これ! 前投稿の訳文と見比べてもらうと、同じドイツ語を見て、和訳がここまで似るのおかしくない?
虫太郎と山口四郎氏が同じ戦前訳を参照しているのではないのか?

山口四郎は1919年生まれ、黒死館初出時、15歳です。
まさかこちらが黒死館を見て……いやいや、それは穿ちすぎ。
現在戦前訳を多々捜索中。

**

それよりも!
新発見!

先のミニヨンに続く、「黒死館」本文

そして、しだいに廊下の彼方へ、薄れ消えてゆく唱《うた》声があった。

狩猟《かり》の一隊《ひとむれ》が野営を始めるとき
雲は下り、霧は谷を埋めて
夜と夕闇と一ときに至る

 それは、擬《まご》うかたないセレナ夫人の声であった。


この原典が見つかりました。
ゲーテ詩 「イレムナウ川」 の以下の節
原文全体はこちら
Ilmenau (am 3. September 1783)


Melodisch rauscht die hohe Tanne wieder,
Melodisch eilt der Wasserfall hernieder;
Die Wolke sinkt, der Nebel drückt ins Tal,
Und es ist Nacht und Dämmrung auf einmal.


和訳の一例

背の高い樅の樹の風にそよぐ爽やかな響き、
滝をなしてたぎり落ちる水の爽やかな響き。
雲が沈み霧が谷をおおうと、
夜と夕闇が手をたずさえてやってくる。

『ゲーテ全集 1』 潮出版社 新装2版 2011 , 244pp 松本道介訳

虫太郎お得意の改竄です。
狩猟とか関係なーーい!

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