2017-10

フェルナンド

いまだに「ドウエル教授の首」の子供版の表紙には出会えないでいる。
頭部が機械につながれて、青と赤のチューブが鮮明であったのだが。

冬コミ二日目で新しくできた東7ホールに買い物に行った。
旅行ジャンルで、人魚の木乃伊とかいわゆるトンデモ見世物にかつてかりだされた奇なる写真集があった。
そのサークルでうわあと買ってしまったのが、衛生博覧会で飾られた蝋細工の病巣模型写真集。
特にショッキングな皮膚病や性病の蝋細工。
怖い…気持ち悪い…だけど見ちゃう、啓蒙の華。
実際にその宿阿におかされた患者からかたどりをしているため、現今では人権問題に抵触するとかの理由から、多くは医学部皮膚科学教室の倉庫に秘されているというもの。
荒又関連、エログロ関連で以前はよくみました。
貴重な資料だよ、とその瞬間は興奮したものの、、、表紙からしてインパクト凄すぎて。
伏せたまま、本と本の間に挟んで、見ることができない。
なんで買ってしまったのだろうとか思っている。

職場のメールとか、肉親からのメールとか、手紙とか。
怖くて開くことができない。
実はたいしたことないのかもしれないけど、ざわざわと予感がする。
恐ろしい痛みが襲ってくるのではないかと。
凍結して砕いてしまいたくなる。

***

バラード『時の声』に収録されていた、「恐怖地帯」が本当に怖かった。

ある会社員がノイローゼで休職し山荘で休養を余儀なくされて、隣には治療にあたる精神科医が暮らしている。
男はある日、誰もいないはずのガレージで、半透明の男が立っている姿を見つけてしまう。
幽霊なのかとも思え怯えていたが、しばらく経って今度は居間に再び男が座っているのを見てしまう。
前回は透けていたが、今度は透けておらず、さらにそれが数分前の自分自身の姿だと気付く。
狂気に駆られた彼は、服装を変え、髭を落として風貌まで変えた。
その幻は網膜に焼き付く映像のずれだという精神科医は二つの対処方法を提示する。
ひとつは、鎮静剤を投与して一年間眠った状態にするというもの。
また一つは、その幻に近づいてゆき、過去の自分に話しかけること。
男は躊躇しつつも後者を選び、恐怖を抑えるために拳銃を片手に立ち向かうことにする。
いざ幻を見つけ距離をとる。
すると一人の幻が立つ場所とは異なる場所に、もう一人の自分が立っていることに気づく。
異なる時間にいたはずの自分が、同時刻に増殖し存在している。
動転した男は、精神科医に一緒にあの幻たちを撃ってくれと頼む。
しばらく二手に分かれていると、なぜか精神科医は今の自分ではなく幻の自分の方に話しかけている。
精神科医にも幻が見えている…のか…あるいは、
現在の真の自分と思い込んでいる存在の方が、もはや過去の幻の自分になってしまったのか。

時々思うんだよね。
昨日の人、おとといの人、数百年前の人が、
同じ平面に乗ったら、この駅は、この交差点は、瞬間圧し潰されてしまうだろうって。
それをもっと個人レベルにモーションキャプチャアしたような恐怖。
過去と未来に乗っ取られる瞬間。

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狸穴幼稚園の図書委員

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