2017-06

アルフレッド

大人になるとは
どんどんわからなくなる、ことである。

先日「オトナの」から改名「オトナに」となっていた、いとうせいこう&ユースケサンタマリアのトーク番組で、或る映画監督が言っていた。
実に、実に至言である。
全然分からない、何も分からない。

小説の手法の一つに、話者の信用性が揺らぐというのがあるかという。
先日読んだ「聖ペテロの雪」でも解説にそのようなことが書かれていたが、
まったくもって、たちが悪いことに、自己の話者たる自己が、最も信用できない事態に年々なってゆく。

同時にそれなりに堅牢であったはずの砦も風雪に堪えきれず、
あるいは鴉に啄まれて、ぼろぼろに瓦解していっていることにも気づいていない。

僕は唯一、最後の礎石となるはずと信じていたものが、
日干し煉瓦のごと、崩れていこうとするのを目の当たりにする。

占いは、弱い心につけこむとよく言うけれど。
昨日たまたま姓名判断をみて、
名前が変化することなどないにもかかわらず、数年前と大きく違っているのに驚いた。
いやいや、占いは万人に高確率に該当する言葉の羅列で、
当たっているように見せかける術なのだから、別段恐れることもないのだが。
鬱に悩み、あらゆる人が離れてゆき、孤独に終わる、らしい。
そうだろうと思う。
そうだろうと思ってしまう。

全て周囲の人や環境や過去を悪者にしている
見えない聞こえない、見ようとしない聞こうとしない僕は、そうなのだろう、か。

告げ口や愚痴や相談、そういったものを全て声にだして言わないようにすることも、
極力それが残された道だと思ってきたことも正解ではないと。
解決には向かわないと分かっても、声が出さないことも一切許されないというなら
あとは絶縁体になり、薄ら笑いでも浮かべるくらいしかないのか。

本当にどんどん、どんどん分からなくなる。
砂は散る。
散るのみ。
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狸穴幼稚園の図書委員

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