2017-11

エルザ

ここ数か月薬が効いたのか、かなり復調していたのだが、だめっぽい。
鬱は確実に眩暈と金縛りを引き起こすので、
そして仕事にいけなくなって、またそれで次の日もいけなくなるの繰り返しになる。
薬といっても処方されてるのは、漢方なんだけど。

**

今朝の夢は
目覚めると、右腕に大量の発疹というか、カサブタを伴った水疱瘡の晩期のような赤黒いのが並んでいて。
なぜか、ああEBウィルスに感染したんだとか思いこむ。
(伝染性単核球症を起こす原因菌で、こんな症状は間違っているので誤解なきよう)
で、仕事休む正当な理由ができたのに、なぜか出勤して、
白衣の袖まくってその発疹にきづかれ、職場が大騒ぎになる。
誰も直接的になぜ出勤したんだと非難はいわないけれど、
そこらじゅうで、どうやって他の人を避難させるか、怒号が飛び交い、
ああ、ここには来ちゃいけなかったんだなあと、呆然と立ち尽くしてる。

**

先日新歓焼肉会があり、
当然というか、他意なく欠席にしたのだけれど、
翌日、真正面から「なぜ来なかったの?」と
非常に無邪気に問われて、さすがにたじろいだ。
そんなに苦手な人がいるわけでもないのだけど、習慣的に欠席にしていた僕は、
内心「なぜ行かないといけないの?」と鸚鵡返ししたかったけど、
さすがに、そうは言えなかった。
空気を読んだといえば聞こえはいいけど、
嘘をついたことには、変わりはないので、濁りはぐるぐる回って沈殿していった。

流行っているとかいうアドラー心理学を誤って受け取ると、
ただの自分勝手な人になってしまうし、
承認欲求を貢献に対する善き反応に置き換えろといわれても、
そもそも認知されることが恐ろしかったり、
貢献が的外れなおためごかしに見えてしまうおバカさんには、
どうにも居心地が悪く感じてしまうのだ。

そんなこんなで、水疱瘡の終わりのカサブタは痒くて掻き毟ってあばたになるよねと、
いつも痘痕ばかりだという話。

**

小笠原豊樹こと岩田宏の「同志たちよ、ごはんですよ」(草思社)をパラパラやっていると
こんな言葉に出くわした。

ジャン・ジュネが記者のインタビューにこたえて、こう喋っていたのである。
「サルトル? そうね、この世の中じゃ、みんな、人に尊敬される淫売になろうと一生懸命だけど、サルトルはそうじゃないから好きですよ。最近の自伝を読んで面白かった。かれは自分もいくらか淫売であることは知っているが、人に尊敬されようとは思ってないからね」  181pp

岩田宏はこのジュネの発言になんておっかないことを云うんだと、褒めてるけど。
この語を受けて、文芸時評なんて売名行為の一種なんだから、書きたくなーーいと、ノラリクラリやる気ないんです書評を漕ぎだす。
岩田宏はかっこいいよね。
特に僕が痺れたのは「最前線」っていう散文詩集。
まだユリイカがユリイカであった頃(いまのユリイカにもあるかもしれないけど)、巻末に投稿詩のコーナーがあって、時々えらくキメキメの散文詩が載っていて、高校生の僕は憧れていました。
「最前線」はキメキメじゃなくキレキレなんだな、むしろ不条理性という意味で。
かっこいい人というのは、非耽美というのか、自分を完全に突き放しているところにあって。
昔は自己陶酔芬々たる作家も好きだったけど、
今は、どんな嫌味も弱音も客観化によって、高踏的になってる人がいい。
そういう人は数少ないけれど。

散文詩と短編の境界は判然としないけれど、
奥泉光の「滝」の清冽さも、散文詩と呼んでもいいんじゃないかと
そういうことばかり考えている。

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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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