2017-09

時間泥棒

我が家に棲む名を持つ精霊のような、
しかしおしゃべりで、なおかつ口の悪いチッチャイモノクラブという面々に
新たに、時間泥棒さんが仲間入りしました。
とうの昔にいたのですが、姿は見えず。
有名な小人の靴屋さんとは真逆に、僕たちの時間を奪っては
背中に背負った緑の唐草模様の風呂敷に、詰め込んでスタコラ逃げていきます。
その手ぬぐいほっかむり、鼻の下に結んだ小憎らしく可愛い姿を
ひょいと摘み上げて、風呂敷を広げてみると、
先刻まであんなにふくらんでいたのに、あら不思議、ただ風呂敷があるのみ。
僕たちの時間は、やみくもに、雲散霧消してゆきました。

**

大人になると、
少し世界を認識しはじめると、大いなる不安と絶望に包まれていると気づくのです。
なんて怪しい黒雲に覆われているのでしょうか。
毎日毎日、見て見ぬふりを重ねる僕たちは、その大嘘つきが
安直な乱雲発生装置となっているのも気づかぬまま操作されてゆくのです。
きっときっと恐ろしい、あの時代が還ってくるにちがいない。
ネズミを先導する笛吹き男は、それはそれは巧みなんだから。

**

今週は元々、創立記念日があるので水木と休みでした。
でも月火も家から出られませんでした。
ウツと背中から無体で不気味な根が広がって布団に縛り付けられる状態から
昼過ぎまでちっとも離れられません。
一体、ほとんどの人を稼動域に押し上げる力とはどこから湧くものなのでしょうか。
行きたくないとかいう心情以前に、肉体が拒否するのを制する泉を僕は見失いました。

**

21736vvv.png

Portrait of Madame Allan Bott by Tamara de Lempicka
タマラ・レンピッカの「アラン・ボット夫人の肖像」
実は、この作品は次回の「科学画報」小説傑作選3の収録作と繋がりがあります。
そしてその作品は、「科学画報」と「新青年」の奇妙な繋がりも証してくれると思われます。

まあ、元々二誌は縁があって、かの宮里良保編集長や佐久川恵一編集長も、
「新青年」に寄稿しているのですがね。



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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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