2017-06

聞こえるかしら蹄の音

ちょっと暇になると凹む凹む。
多忙という名の超特急に乗っていなければ、頭がおかしくなるので、
早々に第三号の入力にも着手する。

今年は素氏のおかげで三箇所も忘年会に誘って頂けて
楽しかったなあ。
なんちゃって名刺も配れたり、色々面白い話が聞けたり、愛情たっぷり注いでもらったり。
もはや凹んでいる暇はない。

そういえば、「科学画報」の入力をしていて
一連の別名義の噴飯作家たちが不思議な文字遣いをするので
もしかしたら、この四五人は同一人物ではないのかと思っていたりする。
例えば、暇→暇間、息→息気とか。
入る→這入るは昭和初期までは結構な人が遣うけど、どうなのかなあ。
他にも、ネタは多岐に亘っても、文章の構成が破綻してるとか、指示代名詞使わないで、繰言のように話の進展が遅く、挙句に前フリだけになりそうなところとかも、この人たち似てるんだよねえ。
この同一人物かもかも問題を解決するには、当時の編集部に居た人に聞くしかないのだが。
残念なことに、編集主幹を務めた、仲摩照久、原田三夫、宮里良保、佐久川恵一などは皆、他界しているのだよ。
もう2014年も終わりのこの時期に、呻いても仕方ないけど、
僕たち興味を持ったのが遅すぎるのだ。

***

子供の頃から大学生まで、日曜の夜7時半からずーーっと観ていた世界名作劇場。
カルピスやハウス食品がスポンサーだった。
ひねた子供だったため、
よく取り上げられるハイジもフランダースの犬もラスカルも苦手だったのだが
(特に「わたしのアンネット」は本当に嫌だった)
「赤毛のアン」と「足長おじさん」だけは大好きだったのを思い出す。
(次点として「ロッキーチャック」と「トムソーヤの冒険」も入れておこう)
で、今年出会った素敵漫画第三位。


ブラッドハーレーの馬車ブラッドハーレーの馬車
(2013/10/16)
沙村 広明

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もう一位でもいいんですけどね。
「赤毛のアン」の小ネタが心憎いほど巧く使われていて、その実まったく異次元のお話。
何が凄いって、実はたった一つのエピソードを、その事件に関わる個々の人間の視点で各話読みかえられているというところなんです。
ブラッドハーレーのお屋敷から馬車がやってきて、孤児院に暮らす美貌の少女を連れて行く。
そのうちの何人かは、彼女たちが夢見る通りお屋敷に辿り着き、憧れの歌劇団に入る。
けれども残りの少女は、ブラッドハーレー家と癒着した政府の方針で、刑務所の暴徒を鎮めるための人身御供となる。
勿論、同じエピソードとはいえ登場人物は別なのだけど、刑務所に向かった少女、彼女たちの自殺を食い止めねばならぬ刑務官、囚人、歌劇団に入れたものの疑問を抱く少女、歌劇団に入った少女の初恋の少年、先に選ばれた少女を妬んで毒を盛る少女、かつて歌劇団に所属しブラッドハーレーの右腕になった女性……。
独立しても読める各話が、視点の違い、立場の違いだけで、これだけ明確に描き分けられていて、それは勿論、物凄い画力や心理作戦によるところも多いのだけど。
最初に登場するダイアナという名(勿論、アンの大親友)が、最終話のマシュー、マリラという名で閉じる円環と、孤児院をつなぐ馬車の歩みは、もう痺れるとしかいいようのない美しい構成なんですよ。
根幹のエピソードは悲愴なんですが、こういうオマージュもあるんだなあと、感激した次第でした。
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Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

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