2017-04

同人誌のこと

「戦前『科学画報』小説傑作選」発行から二ヶ月経過。
へっぽこサークルとしては尋常ならざる売れ行きで、これも沢山の人がtwitterやブログで取り上げてくださったおかげ。
本当にありがとうございます。
11月の東京文学フリマ持参分がぎりぎり残ってるくらいの在庫量。

一応冬コミで(受かってたら)、二号を出そうと準備中。
一号はその時に少しだけ再版かけようと思ってます。

同人誌って(ここで使うのは現在一般的になってるほう)
色々作り手の姿勢がわかれるので、頒価もそれぞれ。
セミプロ的に同人誌で食べてる人は、それなりにマージン乗っけてるのも頷けるし
赤字覚悟でやってる人もいる。

で、僕の個人見解では、
一番真ん中の赤字もなければ黒字もないくらいなラインです。
活動の大半を占めるのは印刷代・即売会参加費・交通費とか。
なので、うちは刷り部数の半分が売れたらペイする、というのが価格設定の基本になってます。
資料代(たとえば戦前の雑誌とか)は計算に入れません。
人件費もゼロ、まあイベントの後に美味しいお酒が飲める位は残ってます。

ただし印刷代は選ぶ印刷屋さんや、仕様によっても全然ちがうので
逆に価格設定してから、仕様を決めることもあります。
昔はフルカラーPPは当たり前でしたが、今はもっと安くして特殊紙+一色/二色刷を使ってます。
キラキラPP、トマソンと呼ばれる穴くりぬき、箔押し、フランス装(なんちゃってだから真のフランス装じゃないよ)、本文多色刷り、特殊紙グレードアップとか・・・。
贅沢いえばきりがありません。

まあ僕は本を作ること自体に愛着があるので
紙見本とか印刷屋のパンフ見ながら、仕様考えているのも大好きです。
多色刷りは、昔の文芸誌、例えば思潮とか、パイデイアとか見てると
決してFCでは出せない色の重なりの妙があって、
あえて実験的に遊んでいる部分もあります。

字組は本当は、DTPソフトとかあればいいんですけど、
Wordでやってます。
荒馬っていうか、単なるアホなくせして勝手モンだと思ってますが、こいつは。
ルビひとつとっても、図の挿入にしても、
ぴしぴし鞭を入れてやらないと、美しい状態に近づけられません。
が、それもまた面白いもんです。

で、十五年くらいこういう遊びをやっていて
当初は二次創作から、右も左も印刷のことわからないまま入ったわけですが
ひとつだけ、大事にしていることがあります。
素氏にも口をすっぱくして言っている事。
「お金をもらってるんだから、対価に見合う礼儀は尽くせ」

勿論、文章力にしてもイラスト力にしても原稿の作り方にしても、みんな個人差はある。
時間的金銭的余裕もそれぞれだ。
でも、まあいっか、適当にいっちゃえ、っていうのは、許されないと思ってます。
この辺、何が適当とか、言いにくい部分もあるけど。
たとえ脳内妄想ぶちまけてるだけでも、最低限のルールは守れ。
商業出版でもその最低限がない、ひどい本も沢山あるけど。

ルールもボーダーも引き方は様々だし、
下手すると理想が高すぎて、一冊も形にならないってこともあるかもしれない。
でも、愉しみつつ、ああ、可愛い本が出来たなあ、
誰か喜んでくれる奇特な人が一人でもいるかなあって、
いわば、適度な自負をもって出したいと、
そういうことです。
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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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