2017-09

ねぢねぢ

ねじの回転 (新潮文庫)ねじの回転 (新潮文庫)
(1962/07/09)
ヘンリー・ジェイムズ

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初ヘンリー・ジェームズかと思いきや。
以前に「アスパンの恋文」読んでいたわ。
「死都ブリュージュ」に近い朦朧とした釈然としない男性心理のようなものがイメージとして残っているが、もう思い出せない。

今回は、自宅に戦前岩波文庫版(富田彬 訳)しかなかったので、途中何箇所か理解に苦しむも一気読み。
視点の縛りが強烈で。
決してその視点を持っている21歳の女性家庭教師の心理と、シンクロできないようにもなっていて。
彼女の思考論理に納得がいかず、はたまた尊大さにむっとしつつ、決して同化できない不快感を抱えたまま、読者は見えているのか分からないモノを見せられて。
本当に子供達はそんなにさかしらで、策略家なのかも最後までわからず。
庇護を必要とする、本当に可哀そうなこどもであるかも分からず。

ヒステリーの伝播なのか、本当に幽霊がいるのか、判然としないまま。
ただ確かにそこに、命を奪われた子供の遺体は横たわっているという。
ぞっとするというより、狭い箱に首を固定されて世界を観ている、旧世界の閉塞的な女性像みたいなのが、なんというか、うーん。
表層の「意識の流れ」系で、ちょっと面白かったです。

たまたま、「幻想と怪奇」9号(1974年7月号)観ていたら、巻末に「世界幻想文学作家名鑑」というのがついているのだけど。
そこのHenry Jamesの項、「ねじの回転」の説明が
「二人の子供をまかせられた女家庭教師が悪魔のいけにえにされようとしている子供たちをまもってただ一人悪戦苦斗し、しかもそれがすべて幻影かもしれないという心理的な怪談」
ってあるんだけど。

悪魔…。
彼等をそう呼ぶべきなのか。
一体なにか悪いことしたっけ。
いけにえ?
それは言い過ぎだろう。
せいぜい青白い顔して立ってるだけなのに。

むしろ、ゲイルズバーグみたいな家つき幽霊さん、とも思えなくもないのに。
そう、結構、恐怖以前に、友達になれるかもって思ってしまったのでした。
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