2017-08

欠片を貸す

本を貸したら返ってこないと思え。
裏返しにいえば、大事な本は決して貸すな。
ということで。

人に本を貸すというのは、
自分の人格の欠片を剥ぎ取って見せているようなものだ
なんて大げさなことを考えている僕は
本を貸してはいけないのだと、いつも思ってしまう。

昔、僕にBLを布教してくれた
初めての社会人になった時の先輩というかお友達とは
毎日昼休みお互いに貸し借りした広義の萌え漫画小説について語り明かし
さらに感想文の手紙まで交換していた。
もうそんなことはしたいとも思わないし
僕も読めないと本を返すといった酷い仕打ちを他人にしたこともあったし
と反省ひとしきりなのだが。

でも、漫画貸してーと云われると
嗚呼、また色々失望しちゃうんだろうなと思いながらも
見繕う愚かな自分がいる。
そしてその結果、反応が悪いとこれもあれもダメかーと
結局凹んでしまうのだが。

そもそも、各々のメディアに対して求めるものが僕は違うのであって
例えば、テレビドラマには結構笑いを求めていて
ドシリアスなお涙頂戴ものとか絶対いやで
小説には、心の奥の奥のひだをゆすぶる絶望を求めていて。

一方漫画は何を求めているのかというと
難しいのだけど、結局は詩性と美学なんですよ。
優れた漫画家は、「モノローグで詠う」というのが必ずあって
短いセンテンスに凝縮された真理があり
同時に、画力と優れた構図で作家の美学が全体を引き締める。
そういうものは、一般的にはエキセントリックだ、変態的だ、露悪だ、難解だと云われてしまうものかもしれないけれど。

ああ、だからね。
散々色々あーだ、こーだと好みを述べられた挙句、
結局「韓流ドラマみたいな恋愛もの」
などとまとめられちゃうと、わーームリーー!となるのは当然でしょ。
ないです、持ってないですそんな漫画!

仕方がないので
ちょっと惰性で買い続けてる感のあるこの本、読ませてあげるよ。
今時「『なんて素敵にジャパネスク』みたいな設定でよろしく」って。
むしろ、教えて下さい、そんなノリの漫画がどこにあるのか。

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ちなみに僕の好きな漫画家ベスト25(順不同)ってこんな感じ。
内田善美、吉野朔実、西岡兄妹、岡田史子、倉多江美、明治カナ子、草間さかえ、浅野いにお、中村明日美子、清原なつの、能條純一、鳩山郁子、丸尾末広、入江亜季、赤美潤一郎、川原泉、田村マリオ、佐藤真由、篠崎まこと、雁須磨子、山本直樹、三浦靖冬、山田幸子、大島弓子、でもって町田ひらく。
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狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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