2017-08

ちっこい瓢箪駒

さーて、以下の引用元は誰の作品でしょう?
すべて同一短編内ですが。

A p160
 その地、北嵯峨を少し入ったところに周囲を竹林で覆い囲まれた、豪華絢爛、優艶絶美のボスフォラス以来二つ目であるといわれるケルト・ルネッサンス式の荘厳な屋敷があります。

B p162
 ただ、壁によりそって彫りの麗美さを誇っていた五尺の柱時計のみが、己が曇りし音を大きく打ち鳴らし惨事の到来を告げている。
 そして悪魔はいずくにか去らん……
 あぁ、閉幕<カーテンフォール>――


C p170
 パトカーから降り立った小寺は自分を呼ぶ声を耳にし、振り返った。コリント式の大理石の円柱が支える荘厳な玄関に現れたのは、上杉充だった。

D p177
「鍵棚の鍵は使われなかった、ということか。すると憎むべき殺人犯は、鍵を掛けた後にその鍵を室内の被害者のポケットに戻し、あまつさえ処女雪に囲まれた奥の宮から足跡を残さず逃げ出したというわけか。二つの厄介な密室を創り、尚且つそれを実行したというんだな」
 ヴァン・ダインの愛読家である小寺は、大時代的な台詞回しが好きだった。



ここのところ原稿続きで放出気味になっていたので、頭を軟化させるために、久々にかるーいミステリとか読んでみたんですが。
私、この作家さんが最近のミステリ界では一番好きなんですよね。
「痾」とか最後が素晴らしいし、「夏と冬の奏鳴曲」なんて思わずノートに書き写してしまうほど惚れ込んだ哲学的文章もあった。
でも探偵のメルことメルカトル鮎って、異常に映像を頭に浮かべることを拒まれてしまいましてね。
ロシア系の風貌にシルクハットにタキシードで、突如として不釣り合いな村に出てきたりして。
水色のパジャマに、ポンポンのついた三角形のナイトキャップ被って眠るんだよ。
存在自体が怪しすぎます。

とうことで、正解は

メルカトルと美袋のための殺人 メルカトルと美袋のための殺人
麻耶 雄嵩 (1997/06)
講談社
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の中でメルが悪文丸出しで美袋君に暇つぶしの謎解きを仕掛ける「ノスタルジア」でした。
え、なんでこんな引用したって?
だって、これ思いっきりパロでしょ?
黒死館パロですよ、多分作者自身大苦笑のパロってことで。
笑わせていただきましたー。

さあさあ、ケルト・ルネッサンスなるものが虫ちゃんの産物であることを納得するために、「黒死館逍遙第一号」を繙かねば・笑。

ところで、グラズノフって、虫ちゃん関連語録でしたっけ?
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