2017-11

凍った凍った何が凍った?

世界このまま凍りつけ!相手を切った刃は必ず自分に向かって降り注いでくる。

絹子は他人が苦手でしたし、いまも苦手です。
誰彼がいやだというのは脇に置いて、誰彼に接している自分が嫌いなのです。
新しい仕事を探すということは、新しい扉をこじ開けて、風を入れることを意味します。
扉は錆びついているので、ある程度は適当に油を注してみますが、556ではなくてサラダオイルやどこから拾ってきたか桃色のローションなどを刷りこんであれっと首を傾げているので、益体はゼロに等しいのです。

長い間トモダチというものを探し続けていて、実は探していなかったのだと気がついたとでも言えましょうか。
人は自分が満たされた状態になると、苦しかった時代、枯渇した時代のことを本能的に忘れようとします。十分に満たされて零れ出さんばかりになっている器に新しい管をつけて奇妙奇天烈な形状にもかかわらず、また足りないと嘆くのです。
絹子は器を小さくしていくことを心がけています。もし器を広げるなら、それは外に向かってではなく、内側に向かって広げていくべきなのです。沢山のもの。家の中にあふれているもの。脚の延びた先に見えるもの。そういったもの、掛け値なしの喜びという篩で何度も漉してから、ごくごくと飲み干せる胃が必要なのです。もう、どんなものが詰っていても、どんな風に消化して、どんな風に絵筆に色を染みだしても、それを見せたいと思わない、そういった強靭な宇宙観、強靭な円環の終結を夢見ています。

さてこのミルク色の画調はどこまで公にすべきでしょうか。
隣に棲んでいた先生はもうどこかに引越ししてしまって、満ちる君は毎晩ぼんやりお月様をみているきりです。
絹子さんは楽しそうでいいねと、今夜も使い古しの紙風船の間に手紙を挟んで、夜の散歩に出かけたようです。
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Author:絹山絹子
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