2017-03

ある日のことでした

その密やかなる隠れ里は唯一無二の臥処でありました。
道筋は果て、いままた振り返り。
幾百年、幾秒遡り、また明日はまだ見ぬ明日は。
ほんの少しだけ。


人の夜毎の夢にも現れ悪さを繰り返す小人たち。
なかんずく彼らにも優しき御手をかざしたまえ。
狂気を餌とし、敢えて貪食を好まず、
我らに狂いを吹き返す。
しばし狂気は我ら人の餌ともならん。


心地よく湿りし岸辺。
靴先つかまる片足のもげた蟹の骸。
潮を吹きしまま赤茶けて岩肌に絡まる海藻。
濁りきり深く視界を阻む宙天とわだつみの境界なき滲み。
私たちは明日はここから旅立とうと話し合う。
入江に終わりのないことを知っている。
入江はロゴスを飲み込み、吐き尽くす。
私たちは白い空洞である。
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Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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