2017-10

gloomcut100

90年代初頭、英国ネオアコブームにどっぷり浸かっていた絹山。
その中にhaircut100というグループがいた。
それを「髪を切る100の方法」と訳した、可愛い人たちがいたけれど。
(片割れはソロで売れてその後童話描いたりして今や行方知れず、片割れは坂本龍一とかオノヨーコとかとすっかり仲良しさんになり、今や目黒で裏番長)

ウツにならない100の方法。
そんなものあったら、教えてほしいわ!

ええ、また黒マントが忍び寄っていまして。
明日から非常にヤバいんです、僕。
窮地です。
ネズミなら猫を噛めばいいのでしょうが、タヌキは、、、キツネか?
どうしたらいいかわからないので、とりあえず、
別に誰彼特定の人嫌いじゃないの、「人間嫌い」なの!
と名刺でも配りたい、おでこにマジックで書いておきたい、と。

子供の頃、両親に届く年賀状を見て。
一枚も友達から来ていなかったので(彼らは今の僕より若かった)
あー大人になると、友達っていなくなるのが当たり前なんだと思ってました。
ずーっと。
そして、一度も友達の思い出話すら聞いたことが無く。
なるほど血筋じゃん、純血統種じゃん。
よし、1ポイント元気が湧いた。

***

昨日聞いた話。
出先は山川自然の多い場所です。
僕には因習くさくて、景色はよくともとても人間関係では好きになれない場所でしたが
想像するまでもなく、そこで育った人にはとても大好きな場所だと思われます。

もしそこが、放射能に汚染され、すぐに退去せよとの命令が出たとしたら
絶対にそこから離れないと、友人と固く誓いあったという話を聞きました。

僕はもう何があっても神戸に戻る気はないのですが。
(神戸は客観的にはいい街ですけど、関西の水がどうしても合わないのです)
じゃあどこがいいかと考えて、元々街のど真ん中で暮らしていたから
街の中にしか住めないようになっています。
人ごみも嫌いだし、出掛けるといっても古本屋か美術館か映画館かお散歩か
そんなところですが、少し乗り物に揺られてテクテク、建物の隘路を抜けるのがいいのです。

先日のコミケの帰りのバスで少々ハプニングがありました。
僕たちは、豊洲で飲んだ後、バスで木場に出て、そこから別のバスに乗り換えて、自宅近くに戻るルートを選んだのです。
最初のバスは、少し混んでいました。
一つあいた席に素氏が座り、僕はその横で立っていました。
僕の横の席には、変なオバハンがいました。
オバハンというより、おばあちゃんですが、なんともちゃん付けの似合わない雰囲気でした。
黒い毛皮に身を包み、頭を綺麗にセットして、花柄のハンケチで鼻を押さえていました。
何が臭いのでしょう。
僕は自分の酒とタバコくささを疑いましたが、辺り一面漂っていたのは
ものすごーーーーい香水臭でありました。
ええ、ほんと、クラクラしそうなほど。

その発信源がはっきりわかったのは、オバハンの後の席がひとつ減り、素氏と並んで座った瞬間でした。
オバハンは、自分に散々ふりかけた香水に耐えきれず、
お上品なしぐさで、さも迷惑だわ!堪らないわ!と他人事のように鼻を押さえていたのでありんす。
荷物が大きいので狭くなったため、僕は素氏に「大丈夫?」と問いかけました。
すると、時々、慇懃無礼の魔王と化す、穏健の仮面をかぶった素氏はこう言い放ちました。
「うん、三越の袋で席をとらなくてすむくらいには、大丈夫」

素氏に云われるまでいっかな気づいていませんでしたが。
オバハンは、混雑する中平然と、三越のバッグをどんと横に置き、二席分とっていたのです。
そのうち。
バスはそろそろ木場に到着。
オバハンもどうやら降りるらしく腰を浮かします。
その時、オバハンはくるりと顔をうしろに向けて、素氏をぎーーーっと睨んできました。
いやあ、あんな風に大人が大人を真剣に睨むのを久々に見た気がします。

さて、一見金持ちそうなオバハン、ウキウキ銀座三越でお買いものしたオバハンは、
どこに向かっていくのかと思いきや。
乗り換えの停留所で僕たちより後にやってきて、数人前の別のおばさんに話しかけました。
知り合い?
どうかな?
ちっとも会話は弾むことなく、オバハンはおばさんの横に立っています。
そしてバスがやってきました。
オバハン、悪びれることなく、そのおばさんと一緒に僕たちより先に乗車いたしました。
やるなー、やるなー。

またも、オバハンと僕たちは前後になりました。
何が臭いって自分が臭いのに、またもハンケチ作戦であります。
勿論、三越袋をでんと構えて、二席確保。
やるなー、やるなー。
ここから僕は睡魔に負けてしまったのですが、素氏によれば
子供がオバハンの横に立ったので、そこでようやく席をあけたとのこと。
イヤミ砲弾を真後ろから狙っていたのに、非常に残念であったらしいです。

最後に。
僕たちが降りた停留所で、オバハンも降りるというオチが。
この場所は、ほんと貧乏長屋のひしめく地帯。
場末も場末、深川の滝の下っていうところですよ、僕は大好きですが。
毛皮プリプリさせながら、オバハンはその闇の中へ溶けてゆきました。

銀座への憧れは僕にはありません。
銀座もひとつの街に過ぎず、表参道も渋谷も六本木も、みんな同じです。
ただ目的があれば徘徊する、細い路地を抜け、喧噪から外れて裏道の薄汚れた地面をみつめて、ほっと一呼吸をおく、ただそれだけの場所です。
でもそういう美々しさを見せかけて汚れた匂いがなんとなく落ち着くのです。

そんなこんなで、自分日記に書いた変な歌を写す。
明日、どうか凹みませんように。
少しでも笑えますように。

街の子は痣黒ずむまで街に融け街離れし日も街に憧れず

スポンサーサイト

ガクブル発注 «  | BLOG TOP |  » ciba-ziho

プロフィール

絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
Twitter account:@quinutax

最近の記事

FC2カウンター

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

月別アーカイブ