2017-08

陳腐な決め台詞

何もこれは珍しい話じゃない。
ただちょっとだけ、自傷行為に似ているというくらい。

昨日、電話口で叫んだ。
「あんたが、気ちがいなんだ」と。
そし今日、同じ家に住む妹の嘆きに応えながら思うこと。

あれは、まあ非常に陳腐ではあったけど、私の決め台詞だったのにな。
なんの効力も持たない、発する必要のない決め台詞であったのにな。
当然だ。
気ちがいは、自分のことをそう認識していないのだもの。
四人をどれだけ痛めつけたか、一生考えず、吠えているただのウイルスに犯された狂犬病の犬なんだもの。
効力なんてこれっぽっちもない。
ただ時期が早まってしまって、それを少し苦く思うくらい。

ぽつぽつと妹に話しながら、電話の後で、噴き出しそうになっていたらしい。
そうだ、これは笑い話。

中学生の頃、塾の帰り道。
制服のブラウスにピンクのチェックのスカートを履いた私は、アンケートに答えた。
「どうして不良にならないんですか?」
あははは。
その当時の私は、こう答えた。
「そんなものになる余裕がないんです。それだけ荒んでるんです」

笑ったP氏も言ったもの。
不良になるなんて、社会への暴力行為なんて、甘えだと。
そう私達は、甘えてる暇なんて一切なかった。
家に帰れば、毎日が闘争と喧騒と時には炎や官憲に取り巻かれていたのだもの。
本当に、可笑しい。

時折、作家や文学者の中に親に対する強い依存・愛情を示せる人がいるけど。
そんな感情をもてるだけで、一種羨ましいようで、大部分吐き気がする。
私はこの先、幸福以前の平凡な家庭というものを妬むこともない。
ただ、私が子供を描いてしまうのは、多分にこんな背景に起因しているのだろうと、そう思うだけ。
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