2017-10

タダイマケンサクチュウ

明らかにバイオリズムのせいで、一月に一度、僕はひどいウツかひどい攻撃性を見せるようになる。

公開の日記というものを、もっと淡々と感情を排除した記事とできれば、
少しでも落ち着きがとりもどせるのではないかと考えあぐねるけれど、
なかなか如何ともしがたいものがありますねえ。

実はヴァージニア・ウルフ「オーランドー」を読んでいる最中で。
読めば読むほどいろんな想いが錯綜して、余計に混乱しているのですが。
今書くと、また爆発必至になりそうなので、今夜は情念を排除した追加報告など。

「二つの庭」検索作業は日々進行中。
竹村英二君が見つからない理由は、彼の住まいや生活についてはかなり詳細が分かっているが、彼のなした業績が一向に分からない点にある。
小川 豊助=山内 封介も竹村君同様に湯浅芳子の早稲田露文仲間だけれど、彼には翻訳書の「オブローモフ」という重要なキーワードがあるのだ。
実際、素氏がヒントに引っ張り出してくれた、戦前のロシア詩、戯曲関連の全集や雑誌合本などを眺めると、元々当時露文に携わる人が少なかったせいか、若い山内封介氏も積極的に起用され、翻訳に名前が散見されるのです。

早稲田の露文は、1937年いったん閉鎖され、1946年に再開されたという事実も知ることが出来、調べてみるといろいろおもしろいんですね。
やはり赤狩りの影響が出ていたのでしょう。

それはさておき、今まで判明している実在の人物名と仮名を眺めてみると。
親しい人、近すぎる人はかなり伏字度が高いのですが、概ね語呂合わせで名前が出来上がっている。
また地名や諸々の個人情報に歪曲はない。
ただし近しくなくとも、内容がスキャンダラスなものは、伏せなければならなかったのか。

遠藤絢子として登場する人物は、特徴的な歯並びの持ち主。
さして百合子とは親しい間柄ではなかったが、芥川の死後、彼女の元を訪れて、どうか信じてくれと懇願する。
しかしその行為は懇願というよりも、売名/妄想に近いものではなかったか。
芥川の遺書に出てくる愛人の女性を仄めかす部分に触れて、あれは自分のことだと述べるのです。
信用するも何もないから帰ってくれと言えば、私は芥川と、ついでに菊池寛ともキスをしたという。
ついでにその「事実」を新聞記者にまで話したという。
百合子は、非常に不快感をおぼえるといった具合。

菊池寛には多くの愛人がいて、その中でかなり有名なのが、僕たちも小森のおばちゃまとしてテレビで親しんだ、小森和子なのですね。
芥川にも秀しげ子という愛人が有名なそうですが。
どうも僕は前者に印象が傾いているのですが、確証がありません。

また倉田淳と大島のり子ですが。
こちらもヒントで書いたように、かなり扇情的な内容ゆえに絞り込むのが難しい。
漱石門下で古典・演劇に精通といえば小宮豊隆が怪しいのですが、愛人が浮上しない。
森田草平&平塚らいてうでは、らいてう側の年齢や情報が合致しない。
名前で似ている辻潤&伊藤野枝は辻潤の経歴が合致しない。

そこで女性側から考えると、当時大学教授を父親にもっていたと明白になるのは、今のところ、百合子&芳子周辺では円地文子のみ。
彼女の父親は東大国語学の上田萬年教授でした。
病弱で学校も休みがち、教えのほとんどは父から受けたものということで、哲学の論文作成中という記述は、よく分からない。
ただ慶応で演劇講座をもっていた小山内薫の聴講生であったことは確かで、多大な影響を受けて戯曲を書く。
その処女講演の日に恩師小山内は倒れ帰らぬ人となってしまったという、かなりドラマチックな展開。
円地文子はその翌年、新聞記者の円地与志松と結婚、さらに翌年長女を出産。

また小山内薫は、漱石門下と言いがたいかもしれないが、漱石周辺人物としては諸所で取り上げられている。
東大でラフカディオ・ハーン解任反対運動に参加、ハーン解任後漱石がそのポストについたという経緯があって複雑。
勿論、二人の関係を示唆する情報も見つけられず、悶々。
本文中一度は仮名で登場した菊池寛も実名で出ている部分もあり、一度、佐内 満という名で出た小山内をもう一度引っ張り出すのは、無理かしら。
なにしろ、大島のり子なる人物が、後年なんらかの業績を残していなかったら、ますます混迷するのは必至なのである。

ということで。
いまだ書き出しそこなっているものも含めて、あともう少ししたら、前回の記事の最終版を出したいと思います。

そうそう、「二つの庭」の前作である「伸子」や関連作「播州平野」「道標」も併読しないといけない気がします。
うーん、面白いけど、いつもながらに、訳のわからぬ遊びにはまりこんいるものです。
宮本百合子研究など非常に進んでいると思われるんだけど、とっくに誰か調査していないのかな。
それとも、下世話な遊びすぎて、誰もつっこまないんだろうか。 
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Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

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