2017-08

無の塔(前)

ここに砂漠に建つ一つの塔がある。
下から眺めると、堅牢な石組が全てを拒絶しているようだが、中程を過ぎると直径を結ぶ対称点に小さな窓が規則正しく並んでいることがわかる。
円柱の中心を貫く長い螺旋階段を上っていくとやがて、一つの鉄扉が目に入る。
扉は頑強で、ほんの小さな覗き窓がついているだけだ。
その鉄扉の正面に、同じ仕様の扉がある。
ランタンを掲げて暗闇を切り裂けば、緩やかに先細る尖塔に向かって、吸い込まれるような相似形が見える。
同じ高さに馬蹄を大きく広げた形の独居房が頂まで双部屋ずつ配列されているのだ。
ここは、つまり監獄である。

ここでは、労働も集団訓練もない、ただ刑期を了するのを待つだけの日々あるのみ。
刑期は囚人によって、まちまちだ。
一生を砂粒と孤独に委ねる者もいるという。
何よりも受刑者を懼れさせていたことは、自分の刑期を知らされないということだ。
釈放される「明日」を信じればこそ、忍耐も生まれる。
「明日」を待てなくなって、窓からその身を躍らせる事も一つの道だったが、死を選択する数時間後、数分後に、解放の扉が開かれる希望もある。
そうして彼らは、自分の選択すべき道を考えれば考えるほど、うずくまってしまうのだった。


ここでは、収監される際に、許されることが二つだけある。
それは、一冊だけ書物を持ちこんでよいということ、そして紙とペンを持ちこんでもよいということだった。
ある日、二人の男が護送され、同じ階の二つの房に収監された。
一人は思想犯として、投獄された。
入念に検閲された後、許可された書物は、辞書であった。
もう一人は、殺人犯。
彼は何も要らぬとうそぶいたが、最後には一冊の猥本を持ちこんだ。
「何日も女を抱けないんだったら、せめておかずは必要だろう」と。

思想犯の男の名は有馬といい、年は十八、その若さで極左の幹部候補生として一目置かれていた。
他者との接触を避け、寡黙に徹し、その唇は言論闘争の場に於いてだけ、鋭利な刃となって聴衆を圧倒する。
「エコール・ド・ムシュカ」と呼ばれたセクトの集団生活基地では、その黒髪を鏡を見ながら、毎日丁寧に刈り揃える姿に皆、寒気を覚えていた。
鋏を使わず、嫌な光沢を放つ剃刀を左手に持って、背骨の隙間に器用に抑えこんだ殺意を冷えきった洗面台にわずか溢しながら、鏡を凝視していた。
有馬が投獄ざれて、不自由に思ったことは、この習慣が絶たれたことだけであった。

光に当たれば、金に輝く髪を無造作に束ねた浅葉は、反対の独房で、外に開かれた格子も硝子もない窓から空を見ていた。
ここに来てすぐに暇を持て余し、とりあえずは昼も夜も眠ってしまおうとした彼は、薄い毛布の下で、目を醒ます。

盛夏、氷を削り出し、見物客の前で透明の人魚像を生み出している時だった。
通りの向こうで、ヒモ同然の亭主が、女をなじり、頬を打つ。
一度だけ寝た女だったが、憐れに思った記憶もない。もう、女の顔さえ忘れている。
しかし、体は自然と群衆をかきわけ、「おい、やめろ」と男を掴んだ浅葉の鼻先にぷんと、嫌な匂いがした。
肉塊の襞と襞の間から漂う、吐き気を催す汗の匂いが、体中の血を逆流させる。
「殺してやる」とかつて吠え立て抗いつづけた、憎い父親と同じ匂いだと思った。
握った鑿(のみ)が、過剰な太陽光で卑らしいほどぎらついた。
冷えきっていた指に血飛沫が当たり、瞬時に腐乱したような気がした。

その光景が自動反復される。再生してくれと頼んでもいないのに。
匂いのある夢なんて、反吐が出る。
眠る事も叶わぬのなら、せめて喋る相手が欲しい。
浅葉は、日に二回食事を運んでくる老監守に話しかけたが、全く取り合っては貰えなかった。
その内、向かいの房に人が入っている事が分かった。
向かいといっても、鉄扉の左右にある壁一枚を隔てているだけだ。

「おい、隣の奴。毎日暇だろ、何か話でもしようぜ」
丁度、浅葉が石壁を叩き声をかけてきた時、壁の裏側に凭れていた有馬は、煩わしいと眉をひそめて窓のほうに体を寄せた。
彼は、連日一冊の辞書を冒頭から一字一句ずつ読んでいた。
一日に読む頁数も厳しく区切っていた。
解放までの日数を「五年」と仮定して、その規定値を割り出していたが、早く読み終わって絶望や退屈の虫にとりつかれないように、一日の残りの時間は、思索の時間としていた。
こうした己を極度に律することが、なによりの精神の安定剤だと有馬は信じていたのだ。

「なあ、おまえは何で捕まったの?強盗?薬?
俺は、捕まるなら、その昔にあった姦通罪とかがよかったな、ジゴロな雰囲気でいいだろ」
「俺、氷の卸作業やってる傍ら、石を彫るのが仕事なんだ。夏場は、氷の彫像を何体も作る」
最初の数日は、身の上話を一方的に語っていた。
自分の犯した罪には触れたくないのか、「殺し」と壁を越えられない小さな声で一言につづめた。
子供の頃のこと、石や氷を彫る微妙なコツ、女の口説き方、日を追うごとに有馬も自然と耳を傾けていた。
耳障りに思えた話も、次第に声が小さくなると、壁に耳を当てるようになった。
かしましいお喋りというよりも、相手に聴くことを強要しない、けれど一局しかないラジオ放送のようだった。

ある日、遂に話す事がつきたのか、激しい砂嵐に嫌気がさしたのか、浅葉は壁を蹴飛ばして叫んだ。
「おい、そこにいるんだろ。聴いてるなら、一回ぐらい返事しやがれ」
ドス、ドス、ドス。
何度か蹴っては、部屋の中を歩きまわり、また蹴る。
有馬も伸びた髪が首筋を擦り、砂粒が絡みつく鬱陶しさに、苛立っていただけに、返事などするものかと反対の壁へと移動する。
それを察したのか、浅葉も反対側の壁を蹴り始めた。
窓際は、砂が多くて近付く気になれない。
有馬は次第に交互の壁へと移動するのにも疲れ、相手の癇癪がやむのを待っていた。
しかし、日が傾くまで、息を切らせて浅葉は壁にぶつかってくる。
思索以外にすることがあるわけではないが、こんな無意味な諍いを続けても仕方がないと、ついに有馬は立ち上がり、一度だけ壁を蹴った。

急に浅葉は静かになった。
よくもあれだけ音を立てておいて、こっちの反応が聴き取れたものだ、さあ、これからどうする。
こんな風に相手の出方を伺う自分の姿に呆れて、有馬が辞書を手に取ろうとしたとき、向こうから声がかかった。
「おまえ、今まで何人の女と寝た?」
ドス。
また間が開いた。
「はっはははは」、塔全体に響き渡るのではないかというほどの大きな笑い声だった。
別に気にすることでもない。

十五で有馬は肉体を餌として使う術を知った。
それも男相手に。
いままでに女と寝たのは、潜入先で不意を打たれて、女性幹部に媚を売る必要に迫られた一度きりだった。
身の危険を感じたとき、命乞いをする代わりに男の性器を平然としゃぶり、情報を得るためには汗臭い腹の上に跨って、最奥へと導いた。
敵にわずかな優越感と、充足感と、激しい射精を味あわせた後、情報を引き出し、首を掻き切る。
人を殺めた数も両の手を越えてはいたが、その事実は闇に葬られ、今回の投獄には、ただの「思想犯」として刑期を全うすればよかった。

本当は命が惜しいなどというよりも、男と寝るという手段が、救われない己の精神を貶めるのに何より相応しいと、陶酔していたのかもしれない。
だから下劣な輩に押し倒され、殴られ、前戯なしに突っ込まれ、黒ずんだ血が股の間を伝うほうが、有馬にとってはずっと気が楽だった。
そういう男たちは、自分の精の放出しか求めていないのだから。
噴き上げた精液の濃さや回数に、破顔している奴の方がずっと扱いやすい。
高慢ぶったインテリは、有馬の青い肉体に快楽を教えるのは自分だといわんばかりに、湿度の高い愛撫を繰り返し、老獪な連中は、彼の快楽の行方をじっと凝視することに終始する。
我を失わない彼らには、時間をかけて油断させるしかない。
それでも羞恥と淫乱の顔を上手く使い分けることで、彼は乗り切ってきた。

監獄における有馬の日課は辞書を捲る手を止めて、思念に引っ掛かる一語を手がかりに、意識を空に飛ばすことだ。
「搾取」「邯鄲」「循環」「軌範」「虚数」「哀恤」・・・・。
きっとここを出たときには、世界の状況も組織の思想も変遷し、考えていることは全て役に立たなくなるかもしれない。
元々、「ムシュカ」に籍を置いたことも、現世における自分の座標点を一時的に模索した結果に過ぎないのだから、組織への帰還を望む理由もないのだ。
呼吸など、肺や心臓に任せておけばいい。
食事など、極生理的な内臓器官の存在理由であって、細胞レベルの「生きる」という作用にしか繋がらない。
思考の継続だけが、他者と自己の境界線であり、己の存在理由となりうる、そう有馬は信じていた。

「おい、話してもいいか?」
有馬が一旦返答をしてから、浅葉は相手の機嫌を探るためにこう切り出すようになった。
ドス。
僅かに拳を壁に当てて、小さな同意の音が響く。
それは、塔の上部から他の囚人が発する雑音よりもずっとささやかな音ではあったが、浅葉は決して聞き逃すことはなかった。

毎日、浅葉が他愛のない質問を繰り返し、有馬が壁を打って答える、新たな日常が生まれた。
YESは一回、NOは0回、あとは数字で答えられる問いかけばかりだ。
有馬は、次第に思索する時間を少し削って、この遊びに付き合うようになった。
答えに合わせて、浅葉はこれまた馬鹿馬鹿しい思い出話をする。
しかし、何時の間にか、つまらないとは思いながら、有馬は自然と耳を傾けていた。
決して、どんな話を聞いても、笑うことなどなかったし、時には浅葉の発した廉価な言葉から新たな思索に没入し、返事が疎かになることもしばしばだったが。

壁一枚とはいえ、相手の表情も動作も見えぬ状況でも、浅葉は敏感に潮時を察して、口を噤み、毛布に包まった。
目を閉じるとまだ、血飛沫の臭いが鼻につく。
爪の間から、干からびて黒ずんだ血がはらはらと床の砂に混じる気がする。
ここに来てから、新たに目にしたものがない。
かつて暮らした街では、あんなに鮮やかに変化した空の色や雲の流れさえも、砂漠においては、「単調」の加担者に過ぎない。

浅葉は痩せて薄くなった己の胸に、どさりと圧し掛かってくる血まみれの肉塊を払いのける術が欲しかった。
なんでもいい、忘れさせてくれ。
働けというなら、いくらでも働いてやる。
全身から吹き出す汗と共に、何度も繰り返される虚像と腐臭が少しでも消えてはくれるはずだ。
単独受刑の恐ろしさは、この冷酷ないつ果てるともわからない「単調」に集約されていた。


ところで、外見上陰鬱に見える人間にも二種類あって、それは自己との対峙の仕方によって判別される。
自意識と自己の現状を過剰に連動させ、一歩ずつ後退し、フサギの虫にとりつかれるタイプ。
彼にとって世界は、自己を矮小化させ、卑屈にさせる物差しに過ぎない。

もう一方は、自意識を宙空に浮かせ、自己を他者のごとく客観視するタイプ。
彼にとって世界は、仮の住まいに過ぎない。
醒めた視線をさまよわせ、物事を心底愉しまず、退屈の虫にとりつかれるタイプ。

有馬は、完全に後者であった。
彼は、勤勉で弁達者であり、指導者の意志を100%理解し、隙のない理論武装で幾人もの反抗分子を論破してきたが、決して100%を越える言葉を吐こうとはしなかった。
なぜなら、有馬は与えられた思想や理論に指導者さえ気付かないうちに更なる滋味を加える術を知ってはいたが、出る杭が確実に彼らにとって癇質の的になることも熟知していたからだ。
とどのつまり、有馬の根底に流れるのは厭世的な無類の保守精神であって、極左に身を措くこと自体、訝しいことだったかもしれない。

社会変革を求めているのでもない。
勿論、思想や理論の実践には価値が見出せない。
だが、胸の奥底に、誰とも相容れない陰鬱な抗いの矢を押し隠して、孤独を貫くことが、つまらない日常に色彩を添える遊戯に思えたのだろう。
肉体ばかり鍛えて、あからさまに爆弾を抱えて突入するより、薄口のぺティナイフ一本を秘所に隠し、裸体を晒して潜入する方が、彼の美学にはわずか近かった。
「死」はすぐ隣にあってしかるべきものであり、いつ彼岸へ旅立とうとも、それも倦怠から解放される一つの手段だと、有馬は達観していた。

新たな情報を手土産に、有馬が「エコール・ド・ムシュカ」に辿りついた時、高尚な思想集団には司直の手が入っていたが、彼らは予め決められた基地へと移動しており、幾人かの人員を効率よく斬り捨てることで、壊滅の危機を免れていた。
『情けをかけられしクサは、もはやクサではない』
冷徹な掟がそこには敷かれていて、裏切者はもとより、愚かに捕まったものにも刺客が放たれると、組織では聞かされていた。
たとえそれが、空虚な仮の棲み家の掟だとしても、権力を振りかざされるまでもなく、有馬にはこうした組織の制裁は甘んじて受ける覚悟が出来ていた。
敵陣で全ての秘密を守ったとしても、縛についたこと自体が、彼には非常な屈辱であったのだから。
しかし実質的には「国家」という敵には、投獄以外の懲罰は思いつかないようだったし、在籍していたセクトにも、刺客を送る程の厳格さもなかったらしい。
彼は己が制裁の標的にならないことに、逆に僅かばかり歯がゆさを感じていた。


二人が投獄されてから、二ヶ月余りが経った或る日、ちょっとした出来事が起きた。
浅葉が蹴りすぎた壁の一部が、欠落したのだ。
崩れた破片は、勢いよく有馬の独房に転がってきた。
いずれの部屋も光量は少ないから、開いた穴から漏れ出す光はない。
有馬はじっと、隣室の男の動きを窺っていた。

何の前触れもなくその穴が開いたとき、浅葉は怯んだ。
そこを突き崩せば、相手が見える、ゆっくり向きあって話ができる。
人懐っこい彼が、ここ数ヶ月望んでいた小さな希望がそこにある筈だった。

不可解なことに、今まで饒舌だった浅葉はそこに近付こうともしなかった。
退屈な日々に変化を与えてくれる絶好の対象であるはずなのに、穴から手を出してみる事も、再び蹴って穴を広げようとも、
そしてその穴について口を開くことさえしなかった。
逆に一番離れた壁にもたれて、空を眺めていた。
こんな時、砂漠の空には珍しい雲を迎えていたが、それは白濁した変化に乏しい景色で、何の面白みもなかった。

なぜ、浅葉は穴に近付かないのだろう。
彼は、決して物を言わず、ただイエス・ノーの信号だけを送り返す、淡白な隣人の態度が気に入っていた。
勿論、最初は「気取ってやがる」とか「暗い奴」と罵ってはみたものの、そうした悪態が壁に反射して己に撥ね返ってくる居心地の悪さに、何ともやりきれない気分を味わっていた。
それに、散々つまらない女の話をしても、「おい、聞いているか」と尋ねれば、即座に反応が返ってくる、何の義理立ても必要のないこの場所で、律儀な奴だと感心もしたのだった。
今までの浅葉なら、気に入った相手には、とことん擦り寄っていった。
しかし、今回は気に入ったとはいえ、相手の声さえ聞いていない、年齢も人相もわからない囚人だ。
投獄の理由さえ、「殺人」「窃盗」ではないとは聞き出せたが、「思想犯」などという語彙に恵まれない彼にとっては、相手の素姓を確かめる質問すら見つからず、ますますつかみ所がなかった。

たかだか、監獄で隣り合っただけの人間に、それほど悩む必要もない。
それでも、ここで意志の疎通ができるのは、こいつしかいないんだからと、相手を刺激して嫌われてしまう自分を想像して、頑なに動けなくなっていた。

先に行動を起こしたのは、有馬の方だった。
さすがに彼も、穴が開いたことに驚きはしたが、これでこの塔から脱走できる手立てが出来た訳でもない。
そう思うと、さしたる興味も湧かなかったのだ。
それより、あれだけ毎日話しかけてきた隣人の動きが急に静まってしまったことのほうが、気に掛かった。
まさかとは思うが、強く蹴りすぎて、足を痛めているのではないか。
食事と排泄物の処理以外、ここでは何も補償されていない。
病に冒されていようと、緩慢な自死を助長するように、放置されると聞いていた。
そもそも「国家」は、害虫どもがみずからの手を汚すことなく、自滅してくれることを望んでいるのだ。

白い有馬の手が、穴をすりぬけて浅葉の房に侵入して来た時、ずくっと生温いものが浅葉の胸の辺りを疼かせた。
ここに来て二ヶ月余り、直射日光に当たることが減ったとはいえ、いつも屋外で肉体労働をしていた浅葉の体は、まだまだ浅黒かった。
なのに、目にしたその指は、その掌は、黒く煤けた石壁から浮きあがってみえた。
色だけではない、傷跡も、関節の節くれも、静脈が形作った小さな瘤もみえない、するりとした手なのだ。

隣にいる人間が男だということを、浅葉は承知していた。
監守が何度か間違って運んだ食事に、「アリマ ソウイチロウ」のネームタグがついていたからだ。
それに、この塔には男しか投獄されないと噂にきいたこともあった。
あれが男の手だとしたら、やけにそそる手だと思った。

白い手は、わずか数秒しか見えなかったはずだ。
しかし、浅葉はその「手」の幻覚にうなされた。
「手」は誘い、体を這い回る。握る、促す。
収監されてすぐに、猥本はベッドの下に投げ捨てられていた。
長い間の禁欲は、浅葉にとって大した苦にもならず、淡々と流れていたのに、有馬の手を見て以来、股間に熱が集まる。
あの「手」に続く腕、脇の窪み、首筋、・・・自分と同じ垢に汚れた青黒い囚人服を身に着けている筈なのに、なまめいた裸体を想像した。
夢想する半透明に輝く肉体には、乳房はない。
だが、中心部には何もない、まるで切り落とされたかのように。
屹立した自分のものを掴みながら、女の裸も想像できないのかと、胸の内で自分を罵った。

***********
今から4年前に書いたとある少女マンガのパロです。
とはいえ完全なパラレルですので、登場人物以外は全て捏造。

この話を半年ほど前に読み返して、粗筋をパンダ氏に説明したところ、まるで「蜘蛛女のキス」みたいだと言われました。
どうしてかすごく悔しい気分になって、それでも原作を読んでみようと思い立ち、ストーリー以上にその小説実験のすばらしさに目を瞠りました。

夏の某新刊では、この逆手をとって「蜘蛛女のキス」と大好きだった映画にオマージュ…そんなものにはなりえないのですけど、ささやかな感謝をこめて、お話を作ります。

最近、自分の文体や展開に壁にぶつかってばかりで、多分この「無の塔」を踏み台にできるのか、あるいは、自己模倣でつぶれてしまうのか、戦ってみようと思いました。
そんなこんなで、こんなものをお蔵だし。
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