2010-09

一日15本は10月から

先週水曜日のズンドコ大賞。
靴をね、左右違うの履いて出勤してました!

我ながらに腰抜けた。
っていうか、なんで気づかない。
日々是ズンドコな素氏すら、やったことがないそうです。

僕、日常的に靴は二足のスニーカーを適当にローテーションさせてる。
真冬も真夏も雨も関係なく、二足。
サンダルもブーツも邪魔くさくて嫌い。
片方壊れたら、新しいスニーカー。
外反母趾知らずだけど、年々足が好き勝手に広がって、サイズは25に近づいてます。

色はともに黒っぽいけど、片方は先が白で紐は白、もう一つは全体黒で紐は黒。
遠目でも、その片方の先の白さで違うものとわかる。
いいさ、職場について、速攻ナースサンダルに履き換えたから。
帰りは闇に紛れて、誰も気づかなかった・・・はず!

ふふふ、またもオッサン伝説を重ねたぜ。
(オッサンが、左右違う靴を履くかどうかは、定かではない)

***

明日は、ホール落語初体験です。
わくわく。
というか、生落語、初体験なのだ~。

開演19時、素氏が寝てしまわないことを祈ります。
いや、生落語でも寝るのか、あるいみ実験だ。

ということで、明日は仕事は振り替え休日にしました。
午後から下北沢と中野に仕入れに行きます。
僕にはいくつもの顔があるので、その一面のための仕入れ。

珈琲入ったとか、梨切ったとか。
何かとみんなが集合しているところへ呼ばれてしまうのですが。
呼ばれて一分もしないうちから、逃げ出しかかってる。
だってつまんないんだもん、話が。
今日は無趣味とか、旦那と同じ趣味は厭だとかいう話題で、死亡必至。
僕は、趣味でしか生きていません。

「仕事」と名のつく収入源の一端も、寡黙な実験が趣味だからやってるの。
職人さんにさせてもらえるなら、なお趣味趣味でやる。
本を作ったり、入力作業したり、取引したり、なかなか当らないBIGに投資したり、洗濯もの畳んだり、プラモつくったり。。。
楽しいことしかしてこなかったし、この先も遊びで生きてゆく。
お金のあるなしにかかわらず、こういう趣味の積み重ねなくして、どうすんの?

薔薇がなくちゃいきてゆけない。
ってムーンライダーズは唄ったけど。
趣味なくちゃ、生きてゆけません。

***

いまだ「腐」の精神が息づいていると思った本日。

素氏の仕事はシフト制。
なので、祝日も土日も関係なくお休みが入ってくる。
で、今日そのシフトの話を聞いていて。

「班長と副班長が揃って休むと現場が大変だから、休みが重ならないようにしてある」
という発言を受けて、僕の脳内紫回路はピピピと繋がった。

「その二人が、恋人同士だったらどうすんの!」

ちなみに、本物の班長さんと副班長さんは女性です。
知ってたけど、僕の頭の中は、男同士になってました。
すれ違い、ゲイカップルの図。

ついでに、お二人が、いいお歳のおばさんと再認識して発した言葉。
「灰百合姉妹!」
「いや、佃煮だから、茶百合姉妹」
どうも、同性愛じゃないと許せないようです。

そんな素氏もすっかり、「腐」の風にさらされているせいか、
某携帯ゲームのCMで、沢山の男の子から告白されまくるご都合主義の恋愛画面をみるたびに、
何度ゲームをやるのは、モテモテになりたい女子だと説明しても
「ヤオイにしかみえない」と申します。

***

タバコ増税間近。
本日、コンビニで生れて初めて、収入印紙をレシートに貼られました。
ええ、頑張って(?)、10カートン、2000本購入しました。
しめて、32000円。
うおーー、こんな金額、古書市ですら払ったことあったっけ?

とりあえず、目標は、30→15/dayくらいまで、減煙かな。
でも、やめる気はないよ。
僕は、煙草を愛してるからね。
中学校の時の大好きだった国語の黒坂センセエと一緒に送辞を作った思い出の匂いだからね。

朝3、昼5、夜7。
オペの日など、緊張必至集中力切望な緊急時のために、保険は持ち歩こう。
そして、原稿修羅場のカンフル剤の時も解禁しよう。

そんな感じで楽しく、楽しく。
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フィクションも度を過ぎれば

僕はいわゆる腐女子の湯に足をつっこんでいた一員なので多くは否定できない
一応大きな「女子」の中の一人ではあるが
おっさんにはなれても、おばはんにはなかなかなれそうにもない人である。
その理由のひとつに、ガールズトークと呼ばれるものが、非常に苦手だということがある。
一対一ならなんとか凌げても、三人寄れば倒れそう、
同時にコスメもファッションも噂話もダイエットも、その辺り一面範疇にない。
変に映画や本の話もしないほうが、無難。
むしろ、メカ、エンジン、ノコギリの刃、ねじ山の種類、あるいは絞りについて
聞かせていただければ、喜び勇んで瞳を輝かせますぜ。

が、そんな世界の端っこの話をしてくれる人は実際にはなかなかいない。
だから、僕はいつも考えてあそぶ。
これは、妄想と呼ぶものとは、少し性質を異にする。
なぜなら、妄想は、大なり小なり、思考する人の「快」に属するものだからだ。
たとえそれが、世間的にはスプラッタであったり、えげつないものであっても。

僕のそれは、情報処理でいうところの、フローチャート。
フラグを随所に立て、1か0の条件を与えた上で、頭の中で絵を動かす。
例えば、条件1「職場の病院で刃物を振り回した男に、自分が腹を刺された」
条件2「仕事復帰まで一ヶ月かかる」
条件2’「復帰不能」
などのフラグを瞬時に立て、そこで周囲の人間がどのように変るかを頭で動かす。
動かすとはいっても、実際には動くである。
ここに意志の力も、想像力も働かない。
勝手に頭の中で、ニュースの映像、個室の映像、メールの文面などが
ザーーっと、長いときには、十数分流れ続ける。
僕は、それを淡々とみている。
遊んでいるというよりも、歩きながら本も読めないので、その映像を見ながら、長い徒歩の慰みとしているだけだ。
一つの映像が終ると、今度はフラグ2が2’に切り替わり、映像が流れる。
感興はめったに起きない。

あるいは 条件3「母親の葬式」
条件4 「喪主になってしまう」
条件5 「和解しないまま死に至った」
の時も、勝手に弔辞を読む自分の声が頭をめぐる。
こちらもただ延々と映像が流れるので、時々この無軌道TVの電源を
看板の文字を読み上げることによって、オフにしてしまうときもある。

あるいはまた、小さな言葉の種が落ちてくる。
その種が、勝手に頭の中で増えていき、目的地につく頃に、日記が頭の中で書き終っていたりする。
だから実際にPCの前で日記を綴る時間は、調べものや引用がない場合は、
少しの推敲を除いてただ打ち込むだけの時間となる。
ただし、頭の中で書き終わったものが、実際にここそこのBlogで公開されるかは、
夜に棲む、別の僕に委ねられていて、小さなメモリしかない僕の脳は、
さきほどの多くの映像も音声も、彼方の光の中へ四散させてしまうことのほうが遥かに多い。

***

では、もっと能動的な遊び、能動的な妄想をひとつ。

僕が所属した学校にはどこにもなかったのだが、
かの鉄道研究会と称された部活では、目的地を決めて、
分厚い時刻表を片手に、分刻みの旅程を組んでいく楽しい遊びがあるという。

日曜美術館のアートシーンを見ていたら、
静岡県三島市の佐野美術館で、
10/11まで「没後120年記念仕掛けの絵師―鬼才・河鍋暁斎」をやっていると知る。
ちょいと見てみたい。
でもちょいと遠い。
三島なら、朝出れば余裕でこれだけ観て、日帰りできるんじゃないか。
などと能動妄想の旅を計画する。

もちろん、交通費は安いが一番。
最初に思いつくのは、ぷらっとこだま計画である。
しかし、この割引プランは、停車駅が、新横浜/静岡/浜松でしか通用しない。
決まった駅で一度改札をでないといけないらしい。
三島も新幹線の駅だけど、静岡から引き返すなんていう馬鹿らしいことになりかねない。
ならば、通常のこだまで行くか、あるいは特急踊り子か、あるいは二時間かけて在来線である。
JR在来線で2210円、こだまで1時間4400円である。
むー。

そこで、急遽バスに眼を向けることにする。
平日なら1000円高速の呪縛もなく、それなりのスピードで行けるはずと思ったのだが。。。
ここで僕は大きな落し穴にはまったのである。
ネット上で、「東京 三島 高速バス」とぐぐって見るとヒットする、
東静高速鉄道/東静バス→これこれ が大変な曲者だった。
というか、僕が、非常にオバカちゃんだったのかもしれないけど。

なになに、結構夜間だけでなく、本数出てるじゃないの、ドリームみしま号。
東名御殿場からいったん三島に下りて、また東名に戻って静岡に向かうんだ。
これなら、朝出て夕方帰ってくるっての、ありじゃないの。
運賃1900円か、JRより安いし、途中で乗り換えなしなのもいいかもねー。
とか、すっかり素氏の公休日をカレンダーで見比べたりして。
乗り乗りになってきたのだが。。。。

ここで僕は次の文字に眼を留めた。
「この路線は3月上旬頃の運転開始を予定しております。」
この3月って今年のこと?ちゃんと運行開始されてるのかな?
そこで頁頭に書かれた一文に、腰を抜かす。

このページの内容は全て架空のものです。

涙。
えーーーーーーー?
つまりこれは、このHP全体が、妄想の産物だったのだ。

きっとバスマニア、時刻表マニアな人たちからはすべからく周知のサイトに違いない。
でも、僕は完全にくるくる踊りましたよ、腹鼓鳴らしてましたよ。

気を取り直して再調査して分ったことですが、
三島は、東名から離れている関係で、高速バスが滅法少ない。
僕が確認できたのは、
富士急行バスの「みしまコロッケ号」(この名前・笑)が新宿/渋谷⇔三島
東海バスの「三島エキスプレス」が新宿⇔三島
しかありませんでした。
料金は、回数券を使うと片道1700円まで落とせそうです。

ただし、本数が一日2、3本なうえに、
基本的に三島側の人が東京日帰りしたいという感覚で作られているとみえて、
下り始発が東京をお昼に出て三島に二時半、上り最終が三島を五時とかっていう設定で。
これじゃ、暁斎一つ見るだけでも、かなり厳しいのですよ。

ということで、僕の妄想三島行きは、あっけなく妄想に終るのでありました。

タヌキの嗅ぐ山

腹いてー!
といまだ一時間に数回悶えつつも。
なんとかここまで回復。

昼過ぎて熱下がりにけらし白妙の洗濯干すてふ小名木の川端

っていうか、末句は「タヌキの嗅ぐ山」の方がいいかしら。
って何を嗅ぐの。
どうも二日間高熱で頭が少しおかしいようで。
さらになんとか職場にいったら、逆に頭が冴えました。

帰りの電車の中で『航続海底二万哩』に収録された
「月と陽と暗い星」という虫太郎の短編にぶっとぶ。
この本、結構変な短編オンパレードなんですよ。

青空文庫にすでにUPされている、「一週一夜物語」は
主人公をMr.O'Grie(オーグリー)と名づけて横浜から印度に渡らせヘミングウェー嬢との
ドキドキ恋物語を描かせておりますし。

「美しい鱒」は虫太郎が新青年の『運命の書アンケート』で青春の一冊として回答した
ミューラーの「ドイチェ・リーベ」を引き合いに出したもの。
さらに虫太郎作品の中ではいままで一度しか見ていない、企業乗っ取りが舞台でして
加えて、主人公の女社長にして航空機設計士の紀伊子は初恋の年下の男性を娘に奪われ、
逆に腹いせに娘の婿にしてやろうと考えていた男から告白されるという、
珍しいドロドロ恋愛ドラマ。

「紅い喇嘛仏」は美しい幼年期の王子様と日本人少女の恋が、ピカレスク取り替え譚に変化。
もちろん、あの虫のレズものの最高傑作「方子と万起」や江戸時代探偵もの「岳太郎出陣」も入ってます。

でも、この「月と陽と暗い星」はそのいずれも退けるほどの、大ギャグ!!
このタイトルからは全く想像不可能なほどの。
何しろ、世にも珍しい平安時代が舞台なんですよ。
主人公は赤染衛門ちゃん(笑)。
三十代というのにおそろしいほどの童女づくりだとか。
最初に笑ってしまうのは、衣装や小道具は平安時代にしていても、喋る言葉が現代語そのまま。
さらに、地文に、虫ちゃんお得意のカタカナルビが踊り始める。
そして、話は世を騒がせる孤独の変革者・百済根童子〈くだらねどうじ〉に移っていく。
いつの世も、孤高の反逆分子、悪漢に対しては、世のオバサマたちはキャアキャア云ってしまうもの。
赤染衛門も、おしゃべり仲間の伊勢大輔も、悪くは思っていない上、大輔から策略の片棒担ぎまで頼まれる。
おしゃべり過ぎて、夜は更けて、赤染衛門の旦那様・匡衡がお迎えにくる。
帰路、警護が厳しくなっているのをみて、お堅い匡衡はイライラ。
そこで赤染衛門がちょっと百済根を持ち上げるようなことをいったものだから、夫婦喧嘩勃発。

僕の平安時代の女性のイメージを覆すような展開が進んでゆく。
赤染衛門は全く負けることがなく、検非違使がヘナチョコだからとか、挙句は旦那に向かって「羊」と弱虫扱い。
最後は、自分の方が才女で五位(匡衡は六位)で位が高いのだと、旦那を蹴飛ばし蹴飛ばし、池の端まで追い詰める。
すげー!

まあ、この後、安部晴明まで出てくる展開は皆様に楽しみにしていただくとして。
さきほど、地文、ルビならまあ許せるかと思った外来語/カタカナが縦横無尽に飛ぶ様を引用して
大笑いで終わりたいと思います。

今日も素氏と話していたのですが。
一斉に100人が黒死館から虫太郎世界に突入したとして、生き残るのはよくて10人
そののち、法水シリーズに入って残るは、二、三人。
そして、こんな辺境の面白短編に辿り着くであろう変人は一人いるかいないか!
という予測が立っております(笑)。
かくいう素氏も辿り着いていません。
ということで、奇人うれしや、変人たのしや、
貴方も是非奇人の一人になってみませんか?

では、昭和14年に「オール読物」に書かれた平安時代ということをよくよく頭に描いてご賞味ください。
僕は、これを岡野玲子の『陰陽師』を百年先取りにした作品と呼びたいです!

その翌日、空前の賑やかさで性空上人の行列が、京の西郊から繰りこんできた。
陽気で派手好きな上人はバンドをつくり、法螺貝に、ピストンをつけたホルン様のものや、大型の、バス・チューバ型、トロムボーン型、横笛〈フルート〉に、篳篥〈しょうしちりき〉の木管に銅羅に鼓をくわえ、輿をまもらせ堂々と乗りこんできた。香煙、銭雨、念仏のなかで、侍僧どもが合唱する。

 仏は無差別祈祷のほかに
 尊卑あまねくめぐむは薬。
 大黄、キニーネ、苦味丁畿〈くみチンキ〉。
 これは快楽無退薬、噛めば宝の響きあり。

小栗虫太郎『航続海底二万哩』桃源社 115p

あついよさむいよ

月曜水曜激しく知恵下る。
駅から泣きそうになりながら家に帰る。
吐き気もすごかった。

木曜夜、気温だけじゃない異常な寒さを感じ、毛布を引っ張り出す。
金曜朝、すごーく具合が悪いが、体温はまだ36.8。
仕方なくよれよれで出勤。
どんどん具合が悪くなる。
二時間待ちのマイトマイシン処理を始めてしまう。
お弁当が気持ち悪くて食べられない。
机でうつ伏せたままでも我慢が出来ず、踊り場においてあるソファに倒れこむ。
タイマーが鳴る。
どう考えても、発熱。
ふらふらのまま、細胞ちゃんをいじる。

あー、風邪を引いているときって、どんなにマスクしたりしても、
コンタミするんだよ、実験失敗するんだよ。
という嫌な格言が頭をよぎるが、なんとか細胞数を整えて播いたり、凍結したり。
みんながこれから同僚ちゃんのお誕生会をやるからケーキ食べようと云われるが
もう無理ざんす。

朦朧と日差しをあびてバスを待ち、電車に乗って帰る。
西日が脳天に突き刺さる。
荷物をおいて、チャリにのり、よろよろで病院へ。

この肝臓の専門医の資格をもつドクターはいつもゆるすぎるのだが。
今回も知恵くだりは、発熱とは何も関係ないねえと言い放ち。
喉の奥をみて、リンパ腺さわったら、処方箋だして終わり。
こんなんで、350点も保険点数取るんじゃねえ。
と思いながらも、薬貰って帰る。
眠って、眠って、合間になぜか貸本漫画の隠れた名作、陽気幽平の復刻版三冊を読み、
夢ともウツツともつかぬ世界の端っこのことを考え、
熱い寒い熱い寒いを繰りかえし、毛布の上にさらに布団を重ね、震え上がる。

そして、今夜、まだ38度あるけど、シャワーを浴び。
同僚ちゃんが40度あるのに、入浴したら、いくら暖めても寒かったという、
恐ろしい体感温度体験を、微妙に実感し。
現在、アドマチック天国から美の巨人を横目にみつつ、大汗かいてます。
だくだくに汗が流れて怖い。

これで、なんとか熱が下がってくれないかなー。
そうじゃないと、俺の三連休が水泡に帰すのですけど。
明日は出勤しないといけないのですけど。

行間つなぐ

今日は日曜日に掘ったサツマイモで天ぷら。
猛暑天候不順で出来がよくないと、研究会の方はおっしゃっていましたが、
なんの、なんの。
ほっくほくで、うまーーい!

ちゃんとした御礼を書いていませんでしたが、
春のアイガモ放鳥式以上に楽しい時間を過ごさせてくださった長生村のみなさん
ありがとうございました!
わずか一時間の農作業で筋肉痛になったヘナチョコですが
泥にまみれて前週のウツ雲がぱっきり晴れ渡り、
美味しいスイカや心づくしのオムスビや冬瓜のお味噌汁で、元気回復しました。
お外に出て、無心で遊ぶって素晴らしい。

じゃ、俄か農夫に変化しきれていないパンダ君の写真でも・笑。

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***

日々、人々の口の端にのぼるささやかな言葉に瞠目する。
それは己の気分の高低によって、呪詛の対象にもなり、悲哀の対象にもなり、単純なる驚嘆の対象にもなりうる。
あるいは、気分だけでなく、受け止める人の背景にも対象の意味は異なってゆく。
そういうささやかな瞬間を感じた今日のできごと。

職場で立て続けに人がいなくなり、ついに求人。
お金がないので、専門職にもかかわらずマージンの発生する派遣に応募が出せないので、
ハローワークや、なぜか駅においてあるフリーの情報誌で公募する。
当然ながら、実験系の人はこの手の雑誌に掲載されているとは思いもしないだろうし、
何しろ時給が安いので、あまり芳しい反応がない。
(といいながら、三年前、僕はこのフリー求人誌の情報にびっくりし応募したのだった)

恐ろしいのは、やってくる履歴書が回覧板方式で全員に回されることだった。
そして散々に云いたい放題なのだ。
どうやら、僕のときも、回っていたらしい。
ということを今更ながら知り、微妙に胸に刺さる。

だが、そんなことよりも。
経験者に限定しているにもかかわらず、未経験でも応募できるのかと電話がかかってくる。
なぜか昼休みの後半。
僕だけひとりでご飯を食べて、半電話番状態の時に限って。

今日は60歳、未経験のおじさんだった。
おじさんは、最初年齢しか言わないので、経験について尋ねる。
そうすると予想通り、ないと返事があった。
前日も同様の未経験者からの問い合わせがあり、
ダメだろうなと思いながらも上司に訊きに行っている間に、電話が切れた。
だから今日は、僕が即答で断らないといけない。

でも、電話の向こうの必死に一本の藁を掴もうとする姿がみえる。
同じ年代で苦労した素氏のことが、頭をよぎる。
だから僕は、なんだか変な吃音ににた喋りで伝える。
「未経験の方は難しいのです、、、でも年齢がどうというわけではありませんから」
電話は切れた。
本当は、年齢でも難しいだろうと思う。
でも、僕は、ほんの少し年齢の枷だけでもはずして、エールを送りたかった。

だから、食事をとるみんなの所へ伝えに行ったとき。
「60さい~~~」という声を半分聞いた時点で、静かに扉を閉じた。

仲良きことはいいことだろう。
情報を共有することは悪いことではないだろう。
僕はいい子ぶるつもりはない。
無神経と呪詛を吐くほどのウツ期でもない。
ただ背景が、想像を開く材料の違いが、人それぞれによって異なるのだ。

悩殺ではないのか

本日はさらにおっさん化。
ええ、僕普段、炎天下の中一応日傘はさしてはいるものの
日焼け止めなど塗らずに片道徒歩30分とか歩く上、
メラニンがここごとばかりに集まりやすいので、黒こげ体質。

既に焼けていた肘から先が、今日の一撃で真っ黒さ。
何処に行ったかというと、収穫祭@長生村です。
まだ稲刈りを一束だけ、鎌入式としてやったときは日焼け止めは剥がれていなかった。
だが、その後。
サツマイモと落花生掘りやったら、もう大変。
泥まみれの腕は、赤銅色さ。
ははは。
これじゃもう、いつも喫煙所で車座でふくらんだズボンで寛ぐ、工事のおっさんたちの腕。
いや、彼らは、いつも長袖だった。。。

帰宅後も、落花生の後処理で大奮闘。
あ、落花生って、どういう風になっているか、ご存知かしら?
地中にあの鞘が納まっているのですよ、わんさと。

アイガモ農法研究会の方ご推奨の茹で落花生もやるけどさ。
豆好きの我が家としては、炒りピーナッツも作りたい。
でも素人には殻ごと炒る方法はハードルが高すぎると。
そこで、帰ってシャワーを浴びて温度を下げた二人は、延々と殻剥きをしたのだった。
茹でるのは殻ごとだから、全部はむかなくてもいいんだけど。
結構、形はあっても、中味が空だったり、腐ってたり、カビてたり。
そして炒る前の豆は湿気が高くて、殻と密着していて、むきにくいー。

そのうち、泥がたくさんついた方(水洗い必要)は茹でる用と二分していた方も、
ハズレははずして茹でようと、ミチミチにつまって健康そうなのを指で感知する。
そう、二時間でにわか落花生職人と化していたのだ。

あー、指先が痛い。
明日オペかもしれないのに、大丈夫なのか僕は。

その後、炒る方は、今日は無理と判断し、剥いた状態で冷蔵庫内で乾燥を進めることに。
あ、あの普段は茶色を見慣れている皮は、殻から外した瞬間は可愛いピンク色なんですよ。
そして残りを殻ごとゆでる。
3%食塩水をつくって、40分茹でて、30分蒸らし。
かなり大変だー。

でも、茹でたての落花生おいしいです!
染みこんだ塩と、豆本来の甘味と、まるで茹で栗のようなホクホク感と、奥に潜む脂。
普段、はねだし!とか軽く呼んで美味しい無選別落花生を食べまくってましたが。
あれ、無選別なんてとんでもないです。
時にヒネコビちゃんは入っていても、すっかすかの空とか腐りなんてないもの。
そして綺麗に殻ごと炒り上げてあるもの。
実際の手間を考えたら、拝みたくなりました。

***

なんか、カウンタが変に廻ってる。
むー、見なかったことにする。
解析はずしたから、何が原因かわからん。
うん、見ない、見ないぞ。
深呼吸。

***

昨日書いたアガサ様の血まみれの原因を調べる。
権力者に言い寄られたのを拒んだために、拷問を受け、両方の乳房を切り取られたのだと。
磔刑に処されようとしたところ、地震がおきてお流れになったとのこと。
聖ペテロの奇跡で、乳房が復活したのだと。

堕落させるために売春宿に連れて行かれても落ちなかった彼女の視線は
誘惑ではなく、不屈の挑戦状みたいだけれど。
でも、この色気は相変わらず素晴らしく思えるのだな。
僕は、他人の解釈よりも、自分の心を鷲づかみするものしか、信じません。

ほるもんもん

昨日は、素氏に誘われて、夕方から西洋美術館@上野へ。
カポティモンテ展に向かいました。

結構あっけなく見終わる。
むしろ常設展の方が念入りだったかも。
なんだか、下品な蝋人形みたいな絵が多かったんだもん。
そして、グッズコーナーでは、勿論パルミジャニーノの貂の絵に次いで、
その蝋人形全開の青い肌の巨人の追いかけっこが、満載。
おうふ。
正式には、グイド・レーニ《アタランテとヒッポメネス》っていう絵ですね。

僕の気に入った作品は、ポストカードにはならぬ。
のジンクス通り、今回も一番気に入った
Francesco Guarino "St.Agatha"は一番エロスと凄みが出ていて
17世紀というより、もう200年くらい先取りした感があったのだが、
当然なんのグッズもなく。

これが聖人と呼ぶには色気満載なアガサ様
この視線は悩殺必至。

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ティツィアーノの《マグダラのマリア》は印刷したら、もう全然ダメ。
あの恍惚とした頬の赤みと、潤んだ目元と美しい涙が。
全部製版できていませんでした。

***

ということで。
せっかく誘ってもらったのに、二人で散々ぷちぷち文句など呟きながら、河岸を変える。
焼肉希望を素氏からきいていたのだが、勝手にそれを僕の食べたいホルモンに読み替える。
一瞬自宅近くの亀戸ホルモン激戦区はどうかということになるが、
スヌーピーの表紙が眩しい(その表紙のために持ち帰って怒られる、素)
Hot Pepperが初めて役立ち。
数分歩いた、丸井シティの脇道の奥。
情熱ホルモンさんで、おだを上げたのだった。

足が痛いので、少々待たされてもOK。
素氏が調子に乗って「じゃ、待ってる間、ウエルカムビールを」といったら
ほんとに、キンキンに凍ったジョッキビールを持ってきてくれる。
わー、うまーい。
そして程なく席につき、HotPepperの割引券になっていたホルモン5種盛から
どんどん炭火焼き。
とりあえずでとった、ホルモンポン酢もさっぱりしていて激ウマ。
ハナハナ(鼻)、豚アゴ、タンモトなど、追加。
酒を、黒ホッピーに買えようとすると、親切な店員さんが、
今日はジョッキビールが190円でそちらのほうが安いですよと、進言まで。
なんていい店なんだ!
とまた乾杯。
そして、勿論、お会計もめちゃ安で、満腹大満足で帰路につきました。

いやー、ホルモン最高!

栞の怪

今週頭の体調不良はすさまじく。
同時にウツも三千世界の鴉も笑い出すほどの極みに達し。
仕方がないので、地獄の三丁目ショットバー(なんじゃそりゃ)
みたいなものをネットの渦の中に作成し
これからはフラッシュバックやあらゆる嘔吐はそこに流すことにし
ようやく汚穢の中から少し頸をもたげた次第。

以降ここは「当たり障りのすくなめ(ゼロではなく)」「毒の少ない(ゼロではなく)」
別の意味で薄暗く、投げやりで、何の役にも立たない呟き所となる。
っていままでも、役に立たないのは同じですけどねー。
まあ、僕は心底酩酊したことが一度もないわけで
つまりは、酒を飲んでも飲まなくても、喋った罪を忘れない、わけで。
(うわ!大嫌いなアダチミツルみたいな喋りだ)

先日オオタヒカリ氏が、言語の始まりの始まりを探る先生を訪れた際に
言葉は求愛の歌が発端だった説をとる先生に対して
「僕が言葉を発しつづけるのも、求愛行動な訳です、世界に向けての」
とかなんとか、切なくも語っていたのを横目に見ながら
なんて衒いのないと、羨ましくも想い
同時に、僕は世界への求愛がないから、言葉を究極は信じていないのかもね
とか思ったりして。

いや、言葉とひとくくりにしても、
喋る、声に出し、表情と音調とリズムで刻む喋り言葉を、全く信用していないので。
酒を飲んで、ツルンと口から出した言葉で
二週間は、死ねると(笑)
書き言葉にしても、いったん公開の憂き目にあえば、
ジワリのはずの言葉もツルンに変ったりしてねえ。
後悔ではなく、なんと醜悪であることよと思うわけであります。
なので、地獄の三丁目で、ヒロポン齧ってカストリでもチビチビやって、
沈んでは浮かぶ、沈んでは浮かぶの繰り返しでもしてればいいわさ。
ってな話。

***

さて、遅々として進まぬ作業。
いやむしろこっちが俺の本業だといいたいんだけどねー。
冬コミすら危ういぞっと。

その作業で一ヶ月近く持ち歩いている、小栗虫太郎『成層圏魔城』桃源社。
ようやく終盤にさしかかってきましたが。
この本に奇怪なことが。

いったん話はずれるが。
春の一箱古本市で、「痕跡本ツアー」みたいな企画をやっていた。
痕跡、つまり、書き込みや蔵書印やその他もろもろの
かつての持ち主の何らかの痕跡が残る、
いわば古書的にはマイナスになりがちな部分に光をあて
面白い軌跡を探ってみようと、数人の若者達が箱をさぐっていた。

土曜日に、やや高尚のきらいがあり、価格も高尚な
講談社文芸文庫「戦後短篇小説再発見10」を100円で掴んだ。
ぱらぱらとめくると、一編だけに段落頭に数字が打たれたりして、
どうも読書感想文系?の痕跡を感じたのだが。
最終頁に近いあたり、再発見シリーズの一覧中央に、書かれた文字に。
大失笑。

鉛筆で、丸でくくって

【空腹】

そーかー。
これも立派な痕跡ねー。

さてさて、『成層圏魔城』。
その内容は、虫太郎のマレー・ラブ・マレー・マイ・ユートピア爆裂
でかなり中盤からお勧め作品が多いのですが
それはそれとして、いずれ語るとして。

この本にも痕跡が残されていた。
書き込みではなく、蔵書印でもなく、もっと不気味な。

最初は、紛れ込んだのかな?と思ったわけです。
でも、異常に数が多いんです。
時々、四つとか綺麗に並んで張り付いてるんです。
タイトルの下に、まるで★★★★みたいについてたりするんです。
微妙に不快なので、手で払ったら、簡単に吹き飛ぶんです。
でも、油染みが残るんです。

何がって?
、、、毛なんです。
三センチくらいの、黒々とした、毛根しっかりした(ぶるぶる)。

だんだん気になって観察すると
明らかに自然に抜け落ちたものではなく、
故意に引っこ抜いて、そこに並べたと思しいのです。
しっかりと貼り付けた意志が感じ取れるのです。

これはどこの毛でしょうか?
雰囲気、長めのマツゲか、眉毛か、、ハナ、、、ゲ?
ちなみに縮れはありません(笑)

彼/彼女は付箋が、栞がなかったのでしょうか。
それともお気に入りの作品に印をつけるには
自らの肉体を切り離さねばならなかったのでしょうか。

実に不気味です。
想像が膨らめば膨らむほど、怖いです。
これだけ本数があれば、余裕でDNA回収できますが、
犯人の予測も立たないので、鑑定できません。

そもそもこれは最後に入手したのだが、
約三ヶ月前、日本の古本屋さんを通じて某古書店から届いたのでした。
検品したのかなー、しても見つからないかもなー。
一頁一頁捲って読み込んでいかないと、見過ごしそうだもん。

さてはて、奇っ怪の栞の意図はどこにあるのか。
ホラーな気分を溜め込みつつも、
僕は鋭意作業を漸進させねばなりません。

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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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