2008-05

「嫌いじゃない」は照れ隠しの誉め言葉

思考機械の事件簿〈3〉シャーロック・ホームズのライヴァルたち (創元推理文庫)思考機械の事件簿〈3〉シャーロック・ホームズのライヴァルたち (創元推理文庫)
(1998/05)
ジャック フットレル

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僕はときどき、ありきたりの言葉と同じに「オススメ」という言葉を使ってしまうけど。
もちろん、近しい人たちに何かを感じ取ってもらえればと、願わないわけではないけれど。
本当のところ。
もうとっくに、諦めていたりする。
この諦念には、今までの大事な人たちとの出会いの中で、すっかり胸の深いところで理解してしまったことなので。
いまさら、七面倒な話を転がすつもりもないんだ。

だから、昨晩、オーソン・ウエルズの「フェイク」を観せてもらって。
構成はおもしろいような気がするけど。
題材になった事件も、登場人物も全てホンモノの、いわばドキュメンタリーだと聞かされた瞬間の絶叫!
一時間。
全体の三分の二を過ぎてから、その事実を知って。
不機嫌にならずにいられようか。


さて、マードックにしてもそうだけど。
どこがどういいのかというよりも、なんだか変でしょうがなくてね、実は知らないうちに恋に落ちているような。
漠然とした「こんなの見たことない」奇天烈さとか、あるいはアンチドラマチックスとかに出会うと。
(絶望に焦がれるものほど、鮮烈な悲劇は無用のものだから)
むずむずしてしまうんだ。

おもての棚の文庫は、みんな50円。
中の棚の文庫は、みんな半額。
(だから出来るだけ定価の安い時代の本を掴む)
であるところの、絹子にとって最高に楽園なタナベで掴ませて貰ったこの一冊も、そんな部類に含まれる。

ストーリーテリングは最高。
起承転は最高。
でも、解決編は、そんな機械みたいな、あっさりさりさりと!
と吼えれば、だから、「思考機械」なんだと横槍が刺さる。
本格は本格なんだけど、キャラが生きなくていい時代のお手本みたいなんだよ。

qq38j.jpg 絵・畑農照雄 1977 早川文庫


こうして数日間、散々文句を放ちましたが。
結局、フットレルの魅力に屈してしまったようであります。
何しろ表紙の可愛い早川版には収録されていない話が目白押しなので。
これだけの湿度の低い乾燥軍が、長編においてどのように進撃するかミモノなので。
ついつい、「金の皿盗難事件」を読むべく、創元版も発注してしまった次第。

もう、素氏の口癖、「嫌いじゃない」を連発したい気分です。

そうそう、ネットの海の中では。
フットレルが、タイタニック号とともに未発表の「思考機械」原稿を抱えて沈んでしまったとか。
だから一体、このシリーズは全何編あるんじゃとか。
色々脇エピソードもミステリーじみているといることが、紹介されていたりします。

早川版の中では、「燃える幽霊」と「余分な指」がお気に入りですが、
新たにお気に入りが増えることを、願っております。




オーソン・ウェルズのフェイクオーソン・ウェルズのフェイク
(2000/03/24)
オーソン・ウェルズ

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ふーとんとん

中国の屏風―モーム・コレクション (ちくま文庫)中国の屏風―モーム・コレクション (ちくま文庫)
(1996/03)
サマセット・モーム

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きっとこの本は、ある程度の年齢に至らないと、ひどくつまらない本なんだ。
後書きに書かれたモームが確かに中国を旅した年代、彼がスパイであったことなど現実世界の情報で補足したところで、この紀行文と分類される文章には、何の意味も与えられない。

僕が好んだ数少ないゲームに「クーロンズ・ゲート」というのがあって。
眩暈必至の道をひたすら歩み、地下世界の住人たちと会話しながら、壁にふれてゆく。
そうすると、迷路の先にあらたな迷路が見出されて、また新たな横揺れ縦揺れの中、珍獣たちと戯れることができる。
全4枚にも及ぶ長い探検は、何度やっても楽しかったけど、あの薄暗い道を進んでいるとき。
たとえば、タイトルに連なる宮本隆二の「九龍城砦」や「銀星倶楽部」の「魔都」なんかを思い出して、かつてあったはずの、けれどもほぼ夢幻に近しい気配に浸るのが何より面白かった。

胡同(フートン)というものもまた、僕の中では夢幻世界の一呼称で、迷路の影からぬっとでた手招きする白い指先に値する。
「中国の屏風」は、たった1-3頁の短編の積み重ねであって、それぞれに繋がりはない。
最初に僕たちは、幌馬車揺られて門をくぐり、修飾語にまみれた町並みをゆっくりと見渡し、第一篇を読み終える。
何だろう、この文章は?
そう首を傾げ、次へ次へと手探る。
白い指先が見える瞬間も、ないわけじゃない。
でも、指先に従ったら連れて行かれてしまう、貪婪の阿片窟のような魔的な場所は見つからない。
もっと淡い世界だ。
ただ淡彩世界にもたしかに美醜があるというだけ。
きれいなものものに対して、敢えてモームは感傷に浸らないだけ。

農村のあぜ道で、外国人の乗った人力車を避ける、クーリーの肌の色。
本当は朝寝坊の詩人たちがポエジーの力で構築した麗しい夜明けを打ち砕く、一つの夜明け。
1週間かけて下る川の途中で野営した人夫たちの寝付けない声がふっと途切れる瞬間、滅多にないロマンス(訳語はロマンスだけど浪漫の方がいいように思う)を感じ取る。
こうした表面的には意味をなさない、評論に近似する言葉を景色の中に織り込んで、消えるともなく一篇が閉じられる。

またモームの視線は、中国人のそれでも外国人のそれでもない。
たびたび出てくる、外国人の中で、何より伝道師たちの顔色は青ざめても赤らんでもいない。
長い諦めと禁欲に身を浸す快楽を知ってる。
彼らは、全てを捨てるためにここにやってきて。
祖国を思い出すものには一切触れず。
他の外国人たちが悪し様に罵る中国人のことを、捨てたものではないと何度も笑みを浮かべて囁き。
最後にモーム一人には、伝道師ほど、中国人を憎んでいるものはいないと見抜かれている。

地名も季節もない、ただ「中国」と名づけられた地。
篇題には、モームが見たありふれて奇妙な外国人の名が、刻まれる。
ヘンダーソン、マカリスター、サリヴァン。
これらは固有名詞であって、ただの記号。

もぐらのように僕たちは迷路を、せいぜい文庫に挟んだ栞に導かれて進み、ふっと開いた穴や扉に顔を突っ込む。
ただ石畳に午後の日差しが照り返しているだけで、あっけなく首を引っ込めたり。
おやおやと突っ込んだ頭もろとも背後から突き飛ばされたり、鼻先で扉を閉められたり。
落ち着かないまま、進んでいく。

モームは胡同の魔法をかけたかったんだろうか。
もし意図的な策略ならば、こんな老獪な技はしらない。
浮かび上がる前に密閉された感情は、余韻にもなりきれず、僕たちを狼狽させる。

Chinese Screen
屏風と呼ぶよりも。
細切れのショットの連続で目を回しかねない、そのくせ病みつきになりそうな。
「中国」で撮影されたのかもしれない映画のスクリーンめいている。


ARTDINK BEST CHOICE クーロンズ・ゲート-九龍風水傅-ARTDINK BEST CHOICE クーロンズ・ゲート-九龍風水傅-
(1997/02/28)
PlayStation

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おっとっと。
個人的に大事なことを書き忘れておりました。
まさしく個人的なことで申し訳ないんだけど。

素氏は、さかさパンダという異名の他にも、公開されていない様々な名称を体の各所に有していますが。
トンスラ。
そう一箱の店名にもなったトンスラは、素氏がズンドコ神から受ける寵愛のしるし。
またの名を、ひじきのピザと申します。
頭上に燦然と輝く(最近、シャンプー変えたら、ひじきが増えてきて、嬉しいような悲しいような)、その部分に、モーム様からおふらんすな名前を頂戴することに相成りました。

この作品の中の一つの影ともいうべき、灰色のユーモアとして、引用したい文章は数知れず。
特に「神の真実」や「領事」における、嫌味さ加減はぜひとも賞味して頂きたいのですけど。
あえて、「名誉」のこの一節から。


子爵は恰好のよい頭をしていた。
かなり禿げているが、みっともないほどではない(フランス人の小説家だったら「軽い脱毛症 レジエール・カルヴィシ」と表現して、残酷な事実の不快さを消すところだ)。



レジエール・カルヴィシ!léger calvitie
(この綴りに辿り着くのに時間かかりました~)
虫太郎風なルビに喜び、略してレジカル。
とひとりほくそ笑む、絹子でありました。

ま、本当に蛇足ということで。


西瓜の中の毎日

西瓜糖の日々 (河出文庫)西瓜糖の日々 (河出文庫)
(2003/07)
リチャード ブローティガン

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ビート・ジェネレーション。
僕はその世代ではないので、ただの奇妙な懐古趣味でブローティガンを読んでいる。

どうやってこの人に辿り着いたか、もはや定かではないが
またも僕の青春としか呼べないパーフリちゃんの「アクアマリン」という曲で
奇しくも、いや小沢くんの計算尽くのサンプリングで出された
「西瓜の中の毎日」という歌詞は、まさしくこの本を指していたに違いない。
あの、一度聞いただけでは首を傾げる、
ひたすら濃密な気だるさは、まさしく病みつきの一曲とも呼ぶべきものだった。

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先日の一箱古本市で「愛のゆくえ」という
なんともこっぱずかしい一冊を手に入れて、一気読み。
(表紙は、現行のepi文庫より、絶対こっちがいい!
なにしろ、サイケでださ可愛いじゃないですか)
粗筋を語れば、みんな
「なんじゃそれ?」と叫びそうだけど。

図書館の、それも世界に一冊きり、ただ収めるためにだけ作られた、名もなき人による本を集めた図書館の司書が主人公。
彼はもう三年も建物から出たことがない。
だって、開館時間は定時だけど、本を受け入れるのは24時間年中無休だから。
置ききれなくなった本たちは、目録だけを残して、遠い洞窟に運ばれて収納されている。
一体誰が、こんな図書館に出資しているのか、
つまりは現実的な話はなんにもでてこないんだけど。

ブローティガンのいいところは、ちっとも背伸びせずに
むしろ背伸びしなさすぎに、小説技法と戯れてしまうところ。
「アメリカの鱒釣り」では、その技巧がやや読者との距離を置きがちだけど。

ヒッピーたちに、ある種のナチュラリストとして受け入れられた
とかいう話は僕にはどうでもよくて。
この人の、あまりに傷つきやすい世界が、一見硝子質のひび割れたら一気に砕けちる世界に思わせておいて、実はゼラチン質なんだ。
どろっと、半透明で、外とは触れ合わないようにする、卵白の中の出来事。
その崩れる寸前の危うさを、苦しくないように、痛々しくないように見せようとする。
でも、結果的には、逆効果で、読者は無性にせつなくなってしまうんだ。

たとえば、「檸檬糖の日々」、あるいは「薄荷糖の日々」
といった、偽者らしい、到底、西瓜には足元も及ばないタイトルが浮かぶ。
だって、西瓜は、どうしようもないものだもの。
甘いと呼んでもらえるのは嬉しいけれど、本当にささやかな甘さだもの。
ジュースにしたら、ますますどうしようもないもの。
だからこそ、西瓜なんだろうけど。

僕の歪んだオマージュ熱が再噴して困るので
三ヶ月休んだから、そろそろ何か書こうかなとか思っている次第。

あ、そういえば、こんな新刊出ていた。
ひー。
読んでみたいなあ。


芝生の復讐 (新潮文庫 フ 20-3)芝生の復讐 (新潮文庫 フ 20-3)
(2008/03/28)
リチャード・ブローティガン

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逃げ腰のお父さん

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毎朝欠かさず見ていた「ちりとてちん」のせいで
いまやすっかり落語好きになった絹子さん。
そんな僕に素氏は、筑摩書房「古典落語」全10冊揃を買ってくれました。
でも、横で、ひひひひ、わははははと、もの凄い笑いの連続を繰返すので、なかなか笑えない僕は、少しじとーーっと湿度の高い視線を投げ掛けています。
そう、「もう半分」の八百屋のおじさんみたく。

NHKの「日本の話芸」がたまーに見られると、きゃいきゃいしてしまいますが。
本日は金馬師匠の「茶金」でありました。
「ちりとてちん」では「はてなの茶碗」で紹介されていたけど、落ちまで聞けて大満足です。

さてさて大満足といえば。
昨日、千駄木安田邸で行われた「ふるほん講談」
もうおなか一杯、笑わせて頂きました。
海野十三ファンとしては、「蝿男」に一番の期待を寄せていましたが、実は一番笑ったのは、前振りの部分と、井戸の茶碗を絡めた、何故に家康は三成に勝ったのかという、秘伝の一席。
落語でも講談でも、古典じゃないものは、自分で練らないといけないから、大変だなと。
なんというか、「端折る」のが難しい。
ながーい原作を、全部やるのは時間的にも、弛み的にも難しいのだろうから、省略が必要なんだろう。
でも、どういうくあいに、えいやっと飛ぶか。
そのぎくしゃく感が消えるのって、相当の練り込みが必要なんだろうと感じました。
あと、笑いなきところに笑いを生むために、「一人突っ込み」「一人ぼけ」が必要なのも、難しいなあとか。
でも、やっぱ十三は、お友達の虫ちゃんと違った方向で、トンデモパワー全開で大好きです。

安田邸の内部も堪能しました。
お気に入りは、トイレの中。
真鍮製(?)のシンクや、トイレの引き戸が麗しい。
あと台所が、天井から光を取り入れていて、大正期とは思えないほど、開放的な垢抜けた空間なんですよ。

こういうおうちを見ていると、嵯峨苅分町にあった、おばあちゃんの家を思い出します。
もちろん此処までの大邸宅じゃないんだけど。
軍事工場の社長だったとかいうお爺ちゃんが、歌舞伎俳優の某から貰った家で。
親戚40人が泊っても、まだ部屋が余っていた。
でも、おばあちゃんが亡くなるとすぐに、継いだ次男夫婦が取り壊してしまって。
あの素敵なおうちに、素氏を連れて行ってあげられなかったことが、本当に残念です。

あ、逃げ腰のお父さんっていうのはね。
南湖さんが見せてくれた紙芝居「原子怪物 ガニラ」の船長(蟹漁船なのに、マドロス風)、
つまりは主人公シンイチ君のパパが。
ガニラの襲撃に、もうだめだーーーって叫びまくるところに大笑いしたから。
シンイチ君が、折角漏れた重油に放火(笑)してガニラを追っ払ったのに、
すぐに復活するから、だめだーってね。
最終話まで見せて貰えなっかったのが、唯一の残念でした。




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謎ラムネ三種

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電卓叩き忍者の任務先にて。

たこ焼き味とわさび味試しました。
わさびは、くわーと鼻をおさえてかかえこみたかったけど・・・
別段、フツーの炭酸水でした。
たこ焼き味は、異様なプラスチック臭とおもったら、ソースの匂い。

パッケージもコンセプトも同じなのに
三種全部、違う会社で作ってるのに笑いました。

うーん、いきつけの寿司屋で出されるわさび巻きが、
爽やかなんだけど猛烈呼吸困難咳き込み必至なので
その辺の威力求めたんだけどなあ。
大人味の名折れだわん。

連休は、任務やお出かけで、ぜーーぶ予定ぎっしりです。
今日は、ビッグサイトで売り子ちゃんやってきました。
他人様の本でもどんどん売れていくと、わーと楽しくなります。
でも、例年のスパコミの勢いはなかった気がしますが。

ホッケの開きとマンネリ瘤

読書の主流が図書館で借りてきた本というのは、好し悪しがあって。
絹子の場合、ついつい期限が来たことを理由に、中途で投げ出してしまっていた。
かといって、買って手元にある本は、そのうちにという名分をしょって、いつまでも放置されることが多い。
挙句、取り掛かることもなく、表紙よりも早く向かう気持ちの方が、色褪せてしまったりする。
だから、ここ数年の目標は、例え途中でどんなに躓いても、一度読み始めたら読了すること、なんだ。

でも、読了したからって、理解したわけじゃない。
まるでサラサラとビニールシートの上を流れていく水みたいに、一向に染み込んでこない言葉たち。
20代の頃は、きっといつかは、こういう言葉も、馴染んでいけるんだろうなと希望的観測だったけれど、それから長い年月を経てもいっかな成長していなかったのである。
で、面白そうなのにいつまで経っても染み込まない、高山宏さんのことを、ぶーぶー言ったついでに。
もう何度目かとなるマニエリスムとはなんぞやという質問を素氏にぶつけた。

マニエリスムだけじゃない、バロックも、神秘主義も、唯物論も。
僕は、人が分類のための共通言語として編み出した造語というものがことごとく苦手なんだよ。
だって、マニエリスムと問えば、いっつもあのパルメザンチーズをまぶした鏡が先付けに出されて、メインデッシュは、ホッケの開き!
あー、すみません。
別にふざけてるわけ・・・ふざけてるかも。
でも、パルミジャニーノも、「迷宮としての世界」もいまだ埒外なんだもん。

で、あんまりしつこく質問攻めにするので、眼が覚めてしまったパンダさん。
熱く語り始めました。
そうして、あほっこ絹子が理解できたものとは。

何かが生まれたとき、最初は前衛だったものも、そのうち太い流れになって古典と呼ばれるようになっていく。
その流れが飽和状態に達したとき、マンネリ化したとき、ぷくっと歪みが生じるんだって。
謎めいた、わけわかめなコブができるんだって。
そして不思議なことに、コブはコブで終わり、コブから新たな太い流れは生まれないんだって。
これが、マニエリスムらしいよ。
それにしても、変な言葉だ。
マンネリに甘んじる/を厭うといった精神論でもなく、マンネリからの奇妙な逸脱(それも産物として、未来からの振り返りとして)をこう呼ぶなんて。

とぶつくさ言いつつも、僕ね、初めて理解できた気がする。
だからいつの時代にも、いずれの国にもマニエリスムは生じるんだ。
高山宏が何かって言うと、「これもまたマニエリスムだったのだ!」と吼えるけど。
こういうカラクリだったんだ。
ただ真の意味の共通言語足りえなければ、染み込まないこと=不親切なんだよねえ。
あほっ子にも分るように書いて欲しいよねえ。

ということで、いいかげん、ホッケの開きを食さねば。
じゃあまず、大根おろしでもガリガリ擦ろうかな。

遅ればせながら、今年もワキワキ

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大分時間が経ってしまいましたが、4/27(日)の一箱古本市
「LIBRE TONSURE」の参加報告です。

昨年は根津側の出店だったのでバス道中でしたが、今年はよろめきつつカートを二個引いてメトロで進撃しました。
ポップ台や100円ショップ御用達の椅子もばっちり持参。
家主のほうろうさん前は既に雨が乾き始めて、一安心。
同じ場所に参加されている箱を一巡りしてきた素氏は、うちが一番へぼいかも~と既に弱気モードです。
まあ、うちはテーマ性がないのは承知のうえで。
というのも二人揃って好きなジャンルが多岐に渡り、それぞれ根っこには一貫性があるといいつつも、一見すると雑多趣味ですし、セドリとか滅多やらないので、本当に可愛がっている本が手放せなかったり。
皆さん飾りも可愛くて、ちょうど向かい合わせだった、「あいう」さんの「それいゆ」から飛び出してきたみたいなレトロ少女な雑貨や、実はハテナアンテナでつながせて頂いている憧れのオメガさんとか、まさにうちの貧相ぶりは際立っておりました。

とはいえ、配置していただいた場所が効を奏してか、開始直後からドンドコお嫁入り決定。
あ、「男色演劇史」は婿入りっていいたいところですね。
残念といえば、私事ですが新しい職場に移ったばっかりで、体力低下がひどくて、今回は、三箇所しか他のお店を回ることができませんでした。
むしろトイレを探して三千里的な。
千駄木交流会館の名前のイメージから大きな建物を想像していて、一向に見つからず、ようやくコシヅカハム付近から到着したものの、えええ、ここ入っていいのかなで。
結局後半、ただトイレに入るためドトールに駆け込み、猛烈な勢いでアイスココアを流し込んで、戻ったり。
素氏は最短の狸坂にあるトイレに駆け込みましたが、タヌキこと絹太(絹子)が駆け込むべきだったように思えます。
でも、あかなめでも出そうなこといって、脅かすんだよー。
ある意味、化かす前に化かされたタヌキでありました。

うーん。
希望をいえば、やはり一時間開催時間が短くなったのは、辛かったです。
売上というよりも、回る時間がなくて。
自分にスタンプラリー制覇!という勢いがなかったせいもあるのですが、回りたかったなあ。

今回、1週間ほど前から素天堂拾遺にて販売リストを挙げさせていただいたのですが、不思議に成果をあげました。
わざわざリストの中から欲しい本をピックアップして印刷してきてくださったのです。
いやー、妹さんのために、カート引いて来てくださったお姉さん、ありがとうございました。
ご希望の寺山やタルホ、今回は出せなかったので、次回はガッツリ箱に詰めていきますよ。
あと、ビジュアル的に麗しい本が出やすいというのは前回の教訓でもありましたが、今回はやや硬派な、特に建築関係はすごく調子がよかったので、次回までに鋭意収集しておく所存です。

最後になってしまいましたが、準備から当日面倒をみてくださったスタッフのみなさま、大家さんのほうろう様、たくさんお世話になり、ありがとうございました。
3(土)の方は、山奥で手裏剣電卓たたきのため行けないんですけど、5(月)のふるほん講談は、二人揃って聴きにいきますよー。

で、点描模様にされた素氏ことさかさパンダちゃん、終了直前の箱にニンマリの図。
奇跡的に個人誌も6冊売れたんで、よかったなり。

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★記録として、嫁いだ娘(息子)たち★

怖るべき子供たち ジャン・コクトー 角川書店
ムーン・パレス ポール・オースター 新潮社
中亜探検 橘瑞超 中央公論社
日本人は思想したか 吉本隆明他 新潮社
光堂 赤江瀑 徳間書店
水妖記 岸田理生 角川書店
ミスター・ヴァーディゴ ポール・オースター 新潮文庫
魔術師 江戸川乱歩 春陽堂
短歌殺人事件 齋藤慎爾編 光文社
花の旅夜の旅 皆川博子 扶桑社
猫とともに去りぬ ロダーリ 光文社
異都発掘 荒俣宏 集英社
戦争の法 佐藤亜紀 新潮社
バルタザールの遍歴 佐藤亜紀 新潮社
奇妙なはなし 文藝春秋編 文藝春秋社
大暗室 江戸川乱歩 春陽堂
フリッカーあるいは映画の魔上下 S・ローザック
中国怪奇小説集 岡本綺堂 光文社
テロルの系譜 かわぐちかいじ 筑摩書房
柔かい月 イタロ・カルヴィーノ 河出書房
ダンディズム 生田耕作 中央公論社
暗号解読上下 サイモン・シン 新潮社
バーナム博物館 S・ミルハウザー 福武書店
文豪ミステリ傑作選 河出文庫
ポオ小説全集1 エドガー・ポオ
狂王ルートヴィヒ ジャン・デ・カール


廃墟の美学 谷川渥 集英社
帝国ホテルライト館の謎 山口由美 集英社
愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎 小宮正安 集英社
日本の近代建築上下 藤森照信 岩波書店

珈琲天国 植田敏郎 朝日新聞社
ラパチーニの娘 辰巳慧 晃洋書房
奥さま散歩 朝日新聞家庭部編 朋文社
アマデウス H・クッファーバーグ 音楽之友社
図書館逍遙 小田光雄 編書房
豹の眼 A・ビアーズ 新人社
機械のある世界 寺田寅彦他 筑摩書房
とびはねて山を行く エージェイ・アンジェエフスキ 白水社
デカルトさんとパスカルくん JC・ブリスヴィル 工作舎
翻訳者の仕事部屋 深町真理子 飛鳥新社
画家猫カーチヤ 到津伸子 アートデイズ
楽園の鳥 寮美千子 講談社
建築の無限 毛綱毅曠 朝日出版社
遠景近景 齋藤史 大和書房
ミケランジェロの建築 JS・アッカーマン
男色演劇史 堂本正樹 出帆社
妖精たちの王国 ST・ウォーナー 月刊ペン社
彼方の美 福永武彦 中央公論社
夜の国 L・アイズリー 工作舎
僕の二人のおじさん、藤田嗣治と小山内薫 蘆原英了 新宿書房
崩壊について 佐藤彰 中央公論美術出版
からくり百科 不思議の部屋4 桑原茂夫
ウィアード・ムービーズ・ア・ゴーゴー 光琳社
魔法探偵 南條竹則

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絹山絹子

Author:絹山絹子
狸穴幼稚園の図書委員

kochairo@hotmail.com
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